昨日はバレンタインでございました。

夫のD君、ご丁寧にも、この不出来な妻をディナーにお誘い下さいました。

昨日は木曜日。

まだまだうつのヒドい私の為に、家族の取り決めで母が来る日でありました。

夕方到着した母に、我が子2人を預け、凍える夜の街に外出することにしました。

6年前のこの日、Irish PubでD君と出会いました。

この6年の間に色んな経験をして、紆余曲折を経て、まだ一緒にいる私達。

この1年で、もう一人娘が増え、幸せの中心にいるべき人間が二人…。

記録的な寒さに、東京の夜景が輝きます。真夜中の宝石箱から、ダイヤモンドやらルビーやらサファイヤやらが溢れ出したかの様でした。

最近、あまりに生命力が低迷しているので、食事を楽しめません。

味覚が狂っていて、口に頬張っても、ジャリジャリと砂を噛んでいるようです。

しまいには吐き気でフィナーレでございます。

強がって食べますが、正直量は減っております。

そんな中、普段は受動的なD君がわざわざ私をディナーに誘い出して下さったので(D君自ら予約もしてありましたあせる)、私はそれが意味する所の重要性と、希少性におののきながら、有り難くお誘いを受ける事にした訳です。

丸の内…。外資系の金融会社が集まる街角。

バレンタインとあって、片手にバラの花束を持つ外国人の男性がチラホラ…日本人の女性と待ち合わせては、私と同じ方向に歩いていきます。

時間に少し遅れ目で到着した私は、既にレストランの一角に腰を据えたD君の元に案内されました。

ソファに佇む彼の姿が異常に小さく見える…。

疲れてるな…。

だけど、さすが大きいビジネスを動かす男です。

決して大きくない彼の身体からは、周りの空気にシワ一つ許さない様な、大物ゆえの威厳がにじみ出ていました。

幸せであるべき人間二人。

何の駒が狂ったか、人生に疲れた人間が二人…。

バレンタインで温かい光に包まれた都会の中心で、私達は互いへの無力さを痛感していました。