　与党の勝利で終わった参院選。

　補正予算で財政出動する話や、建設国債発行の噂なんかもあり、一部では安倍政権に関する期待が高まっている見方もあるようですが…、

　そんな期待を吹き飛ばしてしまう話題を(￣▽￣)

　はい、久々にTiSA（新サービス貿易協定）に関する話です。

　TiSAってのは国民生活を破壊するとんでもない国際条約なのですが、TiSAに関して初耳だという方は以下のエントリーを先にお読みください。

秘密の貿易交渉　TiSAの恐怖

Part1　http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12005137069.html

Part2　http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12124514892.html

Part3　http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12140462928.html

　それでは、外務省のHPより現在の進捗状況を確認しましょう。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000163112.pdf （H28年6月1日）

（以下抜粋）

「交渉参加各国・地域のオファー（自由化に関する約束・留保表）に対する評価と，交渉妥結に向けた今後の取り進め方について意見交換がなされ，オファーの自由化水準をさらに高めることを目指すと共に，本年中の妥結という目標に向けて交渉を加速することで一致した。」

　今月もまた会合が行われるようですが、ポイントは太字で示した個所でしょうかね。

　ついでに、日米の経済協議会の共同声明についても紹介しましょう。

http://www.usjbc.org/files/2012/07/USJBC-JUBC-Joint-Statement-on-TiSA-July-2016.pdf?ce474b （H28年6月8日）

（以下抜粋）

「両協議会は、デジタル貿易に関する障壁（データやコンピュータ設備の現地化を操業の条件とするなどの障壁）を導入し、または導入を検討している国が増加していることを非常に懸念している。」

「両協議会は、米日両国政府に対して、多国間協定であるサービス貿易に関する新たな協定（Trade in Services Agreement：TiSA）において、あらゆる形態のデータの現地化規制を防ぐためのより強固な保護を確保することを強く求める。」

　この連中がTiSAによってうまい汁を吸う連中のようですね。

　TiSAに関しては堤未果さんのこちらの書籍でも紹介されていました。

政府はもう嘘をつけない（角川新書）

堤未果　著

https://www.amazon.co.jp/dp/4040820924

　本書によるとTiSAはウォール街ではこのように呼ばれているようです。

「主権国家を一掃する最終仕上げ」

　いやぁ、遠慮ないですねぇ(^▽^;)

　TiSAとTPPの違いはTiSAでは「公共サービス」の民営化が含まれますが、TiSAが締結されると、今後国民生活に不都合が起きたり、環境破壊が起こったりしても、政府はそれらを規制することが禁止されてしまいます。そして、公共サービスがビジネスと化してしまったら、貧乏人は水・電気・ガス・教育・医療などを享受することができなくなっていくというわけですね。

　本書においてTiSAを絶賛しているというニューヨークの投資銀行に勤めるデイビッド・ハーマン氏のコメントが掲載されておりました。

（抜粋）

「50ヵ国全てから、〈国民主権〉や〈公共〉という非効率な概念が、やっと取り払われるんです。代わりに、必要なサービスは企業が提供してくれる。

　公共事業に学校、住宅や病院、すべてが無駄のない形で効率よく差し出され、金融の規制も取り払われた、フェアで自由な世界。いやぁ、人間もついにここまで進化したのかと思うと、本当に感慨深いですね。

　調印は2020年の予定ですが、それ以降、世界の巨大企業はあらゆる規制から自由になり、国境を超えて思う存分ビジネスを展開してゆくでしょう。」

　なんというか…

はったおすぞ、コラァヽ(`Д´)ノ

　って感じですね。

　TiSAに関する具体的な情報は一般の国民にはなかなか出てこないのですが、TiSAで利益を得るのであろうこの人物が、このように述べているということは。本当に噂通りのとんでもない代物のようです。

　TiSAについては国会でも追及されたことがありますが、Part3で取り上げた吉田議員は、先日の参議院選挙で落選されたようです。このまま、国民に存在すら知られないまま妥結まで進んでいくのでしょうか…。

　ちなみに堤氏は自民党の改憲草案にも懸念を示しておられます。どうやら、政府の説明義務に関する条項（草案21条2項）が追加されるようで、「国政上の行為につき、国民に説明する責務を負う」とのことで、国際条約に関する説明義務はなくなるかもしれないと…。

　草案22条では「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」→「何人も、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」となっておりますので、ネオリベ政策をメチャメチャ推進するつもりがあるようですね。

　世界各地で反グローバリズムの動きが徐々に見られ始めてきておりますが、先の選挙結果でも分かるように日本ではまだまだのようですねorz

　最後に自由貿易に関する国際シンポジウムの動画を紹介します。お時間のある方は是非ご覧になってください。

前半

後半

　一方で、先日の参院選で大勝利を収めた我らが安倍総理は

首相秋の臨時国会でＴＰＰ承認目指す考え

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160713/k10010594101000.html

　ズコーッ　Y⌒(｡Ａ｡)☆

「そのとき社会はあたかもリセット・ボタンを押したようになって、日本の景色は一変するでしょう」（by安倍晋三）

日本消滅も時間の問題か…(￣∇￣；)

「予想以上に脆かったですね。日本は。。。」（by適菜収）

TiSAについての情報を拡散願いますm(_ _ )m

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