いつもありがとございます。
株式会社カントリーライフの井上です。
前回、古民家の定義について簡単にご紹介いたしましたが、
その続き!!
「 伝統構法 」と「 在来工法 」の違いについて
伝統構法と在来工法の違いを大きく
①足元
②構成
③接合部
④壁
⑤木材の扱い
⑥材料
⑦自然の脅威に対する構え
の7つに分けてご説明させていただきます。
① 足元について
在来工法・・・建物には土台を敷き、基礎に金属で連結する
伝統構法・・・石場建てなど、基礎に連結しない場合もある
② 構成について
在来工法・・・筋交いや火打など斜材を使用
伝統構法・・・貫・差物などによる水兵垂直の貫構造
③ 接合部について
在来工法・・・金物で結合する
伝統構法・・・木の特性を生かした継手仕口加工による「木組み」
④ 壁について
在来工法・・・ボードやパネルなどが多い
伝統構法・・・小舞下地の土塗壁または板壁
⑤ 木材の扱いについて
在来工法・・・合板や木質系といった木質系工業製品も使用する
伝統構法・・・木をそのままに使う製材が基本
⑥ 材料について
在来工法・・・均質であることが前提条件
伝統構法・・・自然素材を扱う為、多様で不揃いの場合は多い
⑦ 自然の脅威に対する構え
在来工法・・・外力に対して、堅固に対抗する( 耐震構造 )
伝統構法・・・変形しながら粘り強くこらえ、持ちこたえる( 免震構造 )
在来工法と伝統構法の相違点のまとめ
職人がつくる木の家ネットより転載
このように、「伝統構法」と「在来工法」とを対比させてご説明しましたが、両者ははっきりと分かれているわけではありません。今では、寺院などの建築も、伝統構法と在来工法の良い部分を取り入れた、ハイブリット構法による建築も増えてきました。
これは、住宅密集地や狭い敷地での建築が増えたことや、建築基準法が厳格化したことにより、建築技法が進化したのだと思います。
今、私たちが「伝統構法」とよぶ工法も、古より、その時代時代で変化・進化し続けてきたばずです。
在来工法やハイブリッド工法も近い将来、「 古典的 」とよばれる日が来るのかもしれません。
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