今日は、東京都小平市立小平第三中学校の吹奏楽部に行って来ました
こちらの学校は、[GO!GO!吹奏楽」でおなじみの、吹奏楽強豪校です
昨年まで、全日本吹奏楽コンクール、全国大会に3年連続出場で、3年連続、金賞という快挙を成し遂げた、すごい中学校です。
音楽室に行く階段を登ったところに、こんなことが書いてあります。
たしか、昨年は「めざせ3出3金
」と書いてありました。
まさに、有言実行です。
3年連続出場だったので、規則で、今年は全日本吹奏楽コンクールには出場できませんでしたが、さまざまなコンサートに出場依頼があり、にぎやかな年になったそうです
「GO!GO!吹奏楽」冬号のレベルアップ講座、取材中です
中村さんは、元シエナ・ウィンドオーケストラのユーフォニアム奏者で、レベルアップ講座のユーフォニアムの講師をなさっています。
打楽器の平子さんの同級生で、私の大学時代の先輩にあたる方です。
すっごく真剣に、譜例になる楽譜を探しているところを写真撮らせていただいたら、さりげなくピースしてくださいました
このサービス精神
すばらしいでしょ
この方は人間性がすばらしく、「この人になら、ついて行こう」と中学生にも保護者の方にも言わせるカリスマ指導者です。
怒るときは、メチャクチャ怒る
ほめるときは、メチャクチャほめる
しかも、気さくで楽しい
そして、メチャクチャ繊細に気がつく方です。
生徒がちょっと訪ねてきても、「どうした顔、こわばってるぞ
なんかあった
」と声を掛けたり、「おー
お前、最近いい子だって評判じゃないか
」なんて頭をなでたり、気配りは絶えません。
小平三中は、保護者の方も非常に協力的で、当番を決めて、部活中は音楽室隣の事務室に待機し、先生方や私たちにもお茶を出してくださったり、駅まで車で送ってくださったり、本当に良くしてくださいます。
顧問の先生も、クラブで使う書類のコピーをとってくださったり、職員室と音楽室を行ったり来たり…
この中学校には、指導者と先生と保護者とが一体になって、子供たちのことを考えています。
こんなに温かい学校は、滅多にありません。
こんな学校だから、あの「吹奏楽の甲子園」と異名をとる全国大会「普門館」で『金賞』を連続で取れるのですね
学校に取材に行って、こんな楽しいことも、珍しいです。
こういう中学時代を送れる生徒さんたちは、幸せですね
人生が変わりますね
さすが日本一です
何年も前に卒業した先輩の力作だそうです…
さて、先生には講座の取材でしたが、吹奏楽部のみなさんには、来年春にヤマハ・ミュージックメディアから出版される、「吹奏楽ハンドブック」の取材をさせていただきました。
これは「GO!GO!吹奏楽」とは別の本で、単行本になりますが、私も記事を、書かせていただくことになりました。
この本では、楽譜の書き込みの仕方も書く予定ですが、その資料となる、お手本にしたい楽譜の書き込み…というのを見せていただきました。
ここで、「ビデオ持ってきたかった~」と嘆いちゃったのが、打楽器の分奏風景。
楽器の練習の前に、打楽器セクション全員で円陣に座り、「口合奏」という練習をします
打楽器のリズムは難しく、変拍子も多くて、憶えないと弾けません。
しかも、ほかの打楽器のリズムとテンポもタイミングも合わせないといけない…
それには、中心となる打楽器のリズムをみんなで憶え、タイミングも合わせることが重要です。
そんな難しいことを、しかも難しいリズムを、中学生がどうやって憶えるのでしょう
…実は
彼らはなんと、リズムに歌詞を付けて、暗記しているのです
その作詞が、ほんっとにすばらしい
楽器や生徒の性格を紹介したり、時にはこんなものも…
たとえば、4拍子を「やきそば」
3拍子を「プリン」
こんな変拍子の曲の時は…
「やきそばやきそば、プリン、やきそば、やきそば食べたい、やきそば、プリン…」
または、シンコペーションのときは
「コロッケ、コロッケ、おいしいコロッケ、ソースをかけて、たべたいコロッケ…」
すごいでしょーーー
ちなみに、昨年、普門館で私がすごく感動した自由曲のラヴェルででも、食べ物シリーズ、部員紹介シリーズ、なぜか「これから文具を紹介します…」から始まる文具シリーズなどがありました。
これをセクション全員で「口合奏」して、タイミングもリズムもいっぺんに憶えていくそうです…
これらは一部分。
詳しく知りたい方は、来年3月発売予定の「吹奏楽ハンドブック」をお楽しみに