釜糸は菅に2グラムで約60メートルの正絹糸が

巻かれている。1本の糸は、12スガに分けることができます。

 

用途によって本数を増やしたり、髪の毛1本ぐらいで

刺したりできます。

 

釜糸は、とても綺麗です。桐の箪笥の小さなものに

入れています。色別で6段あります。

 

 

40数年前に縫いを入れた数奇屋袋です。

   前

 

   後ろ

 

   よく見ると下手です

 

なれど 今なお 色鮮やかです。

 

100年、200年の時を経た能装束が鏡板を背に能楽師に

よって舞うのですから凄いですね。

装束の虫干しには、お弟子さん 総出で大変と聞きました。

 

先に佐々木能衣装さんで、玉三郎様の装束を見せて頂きました。

びっしり縫いが入り美しくて 

ひたすらに目の保養、至福の時でした。

あぁ〜手仕事の 職人さんの力に敬服するばかりでした。

 

⓬   不定期連載物語りもどき

姉さんは、大学進学のダメだしに。

嫁入り修行。

立体裁断で名を馳せた伊藤茂平さん系の洋裁学校へ。

和裁、お茶、お花、お料理と。

 

ここからです。こんなことに めげないのが姉さん。

夕食後「だれだれの所に行って来ます〜」と。普段着で。 

 

姉さんは、ダンスホールに行くのです!

 

兄さんと夕子は、2階の腰高窓へ。

かねて用意してある風呂敷包みを麻縄に括り付け

お隣との狭い境界線の下にスルスル落とします。

 

兄さんは、上半身をせり出し、夕子は、首を出し

見届けます。

 

下で受け取る姉さんは、そこで素早く着替えます。

 

フエルト地の円形スカート。ベージュの身頃にフィット

したジャケット。前身頃にボタン沢山付いていた。

ミツワ洋装店でオーダーしたものです。

 

姉さんは、上を見上げてニッコリ。ぱ〜っときえます。

普段着を包んだ風呂敷包み持って。

 

兄さんは、「ワハハワハハ」と笑います。

日頃のウップン晴らし してやったりと笑います。

姉さんと兄さんは、運命共同体。夕子は、立会人。

 

後年 知った。映画  ローマの休日 を

姉さんは、真似っこしたのだと。

 

クルクル回ったら円形スカートが水平に開くの

母さん 知らないよね。

知らぬが仏て言うのね。

 

姉さんにせがまれてオーダーしたんだよね。

夕子は、パァ〜と開くスカート見たよ。