そのスクワット（スキッド）の効果に関しても、なんとなく耳にする感じだと、逆スキッド（pro-squat）はリアのグリップが増す感じで理解されている事が多い気がします。
基本的にこのスキッド（squat）の効果には、passive affect（受動的効果）とactive affect（動的効果）の2種類があります
一つはpassive affect
これはクルマが受ける外的フォースに対する効果で、例えば路面のギャップやコーナリングフォースに対する効果。対してactive affectはクルマ自身の発生する動作やフォースに対して発生する効果です。
逆スキッドで言うと、モーターの発生するトルクやアクセル時の駆動、重量などの”クルマ自身の発生するフォース”に対してリアサスペンションが抵抗する事なく沈み込む効果（スクワット効果）が出る方向で、これがリアトラクションを産むケースもあれば、沈み込み（スクワット）する事で設置面にダイレクトな面圧がかかりづらくトラクションがかからないケースもあります。
逆に正スキッド（anti-squat）は、車両の発生するフォース（モーターやアクセル時のフォース）に対してリアサスペンションを沈み込ませる効果（スクワット）を抑制する効果がありますが、逆に路面の凹凸やキャップなど外的フォースに対しては抵抗する事なく追従する方向です。
正スキッド（anti-squat）では、車両の発生するフォースに対してはリアサスペンションの沈み込みを抑制する方向なので、モータートルクやアクセル時のフォースがサスペンションによって減衰される事なくダイレクトにタイヤへ面圧をかかる為、そのままタイヤの空転してしまう場合もあれば、面圧がダイレクトにかかる事でトラクションの増加となる場合もあります。
なので、リアの逆スキッド（pro-squat）＝リアグリップの増加！と単純にはならないケースも多々あるかと思うんですね🤔
スキッド角（squat angle）は、このスクワット効果によるリアトラクションへの効果以外にも、前後への荷重移動（weight transfer）等他の効果もあるのでそこだけで話すことは出来ないですが。。
参考までに、リアに逆スキッド（pro-squat）が入った状態はアクセルオフ時にフロントへの荷重移動が起きやすくなり、正スキッド（anti-squat）ではフロントへの荷重移動が起きにくく、アクセルオフ時にリアが引っ張られてフロントに荷重移動するのを抵抗する様なフィーリングかと思います。上手く使うと、スロットルオフやスロットル量を減らした時にリアのグリップを戻しやすく出来る部分でもありますね！
呼び方はカテゴリーごとに違えど、使いこなせば強力な武器になるスキッド角（squat angle）を長々と書いてみた土曜の朝でした😆