
基本。
もちろん
素早さも必要だけれども
何事にも丁寧に
向き合うことを
大切にしてきた気がする。
それは
わたしが器用な質では
無いからだと思う。
それを教えてくださったのは
小学生の頃の
ピアノの先生。
進み具合が
ゆっくりでもいい。
1曲1曲を
丁寧に仕上げましょう。
同じ学年の子が
次々と新しい曲に
移っていくときに
たとえ練習曲でも
誰よりも自分らしい表現での
完成度を高めることは大事だからと。
今、すごく解るなぁ。
もうピアノはまったく
弾けないけれど。
「ていねい」

わたしは
上にも書いたとおり
幼稚園のときから
小学生の間
ピアノを習っていた。
身体を動かず方が
得意だったので
ピアノは打ち込むほど
楽しいと思えなかった。
音感は悪くないけれど
覚えが悪い。
そして無器用。
引っ越して間無しの
小一のこと。
忘れもしない(苦笑)
指使いを
教本に
書いてある順で覚えられず
流れが
不自然な指使いで覚えて来るので
呆れた先生は
わたしの指に
マジックペンで番号を書いた。
さすがに
幼いなりに情けなかった。
家に帰り
母に見られ
ますます恥ずかしく…
(母はモチロン
先生が書いた意味を理解)
わたしは元来
ヘタレなので
「何クソー」とか思わない…(苦笑)
出来ない自分に嫌気がさす。
そことの戦いだった。
だから
ソルフェージュ(聴き取り)は
普通に進むのに
肝心の弾く方は
なかなか
スラスラ弾けなかった。
ただ
何度も同じ課題曲で
つまづいてたとしても
その分丸をもらうまで
わたしは
紆余曲折から先生と一緒に
何度も何度もダメ出しを重ね
丁寧に取り組んでいたと思う。
飲み込みが遅くても
ひとつひとつクリアしつつ
最後の
完成度は良かったと思う。

そのころから要領の悪さは
今も変わらない(笑)
だからこそ
大切にしている一つに
丁寧に向かう。がある。
何にでも
雑さが目立つときは
わたしは
要注意なのだ。
『感じる書』アーティスト 石川呼穹
