瓢の類で

実が熟して中が油化した状態。

(白川静著 『字通』より引用)




自由の「由」


この文字の解釈

どんどん広がってゆく感が

ユニークだ。




瓢箪(ひさご)って

昔々は

水筒や

酒を容れる

容器として重宝されていた。



漢字の成り立ちの上で

瓢の外殻の形は

酒器を指し

油化した液体(中身)は

油という。


だから

抽や紬は

中のものを引き出す意味をもち


宙や軸は

中が空虚になる意味なのである。



瓢箪の中に在るもの…

そこから

音からだけでなく

「由」のつく文字が

いくつも生まれた。




広がりをみせる

その空間。



自らの広がりを表すのが

自由という

計り知れない空間であると


わたしは感じる。



『感じる書』アーティスト 石川呼穹