
卜辞に犬牲を用いることが多く
天神を祀るには焼き
地神を祀るには犬牲を埋めた。
「然」
(白川静著 『字通』より引用)
「然」は
肉を表す月と犬と
火を表す部首の四つ点(レンガ)で
成り立っている。
犬の肉が
焼かれて脂が焦げて
その煙や匂いが
空に立ち昇っていく。
天然自然が
然るべく在るよう
天の神に向けて捧げる儀式が
この一文字に
集約されている。
今は
残酷なことかもしれなくても
それは極々普通のことだった。
当たり前に。
古代
然るべきことは
すべて
天地それぞれの神に
祈りを捧げることからだった。
その方法のひとつを
表すこの字。
natureとは自然の意味。
だけど
自分が
当たり前に
思い感じることも
自然。

(画像中央)
「月」(月の舟)を
求めてくださった方へ
昨日発送しました。
なんだか
“自然に”この作品を
手にしたい。
そう思ってくださったそうです。
なので
ちいさくても
その存在感は
十分に感じていただけるはずと
信じています。
自然に
感じる書。
感じてくださり
ありがとう。
『感じる書』アーティスト 石川呼穹
