『言うは易く行うは難し』
と、
諺では
いうけれど
「言」の一文字の中に
もう既に
そのすべてが
含まれているように
わたしは思う。

とても辛口なのだ。
見た目だけではなく
全くもって
甘口とは思えない
「言」
という文字の
おはなし。
成り立ちとして
辛+口
で、「言」は構成される。
古代では
“辛”は
刺青を施すための鋭い針
“口”は
誓約書を入れる器
神前での儀式として
その針と
神と契りを交わす文書を
書き記した物とを置いて
自らの誓いをたてる様子から
「言」となったらしい。
自らの誓いに反した場合
入墨という
厳しい刑が待っている。
だから
刺青用の針を目の前にして
神に約束をするのだ。
冒頭に話を戻すと
『言うは易く行うは難し』
この諺は
「言」という文字の
成り立ちに
集約されているんだなあと
調べている間に
感じたわけで…

そして
そこから
人偏に言の
「信」の
存在を考えると
如何にまた
この一文字に
大切さが
込められているか?と
これも
うかがい知れると
思いませんか?
今日の一文字は
「言」でした。
『感じる書』アーティスト 石川呼穹
