なんと!
靴磨きの少年、達彦くんはあのタエコちゃんの息子さんだったとは!
あれだよね、大阪の花湯で『東京にお嫁に行く』って言ってた時にお腹の中にいた子だよね!
どうやら、あれから8年…らしいけど、どう見たって今のタエコちゃんは裕福そうでも幸せそうでもない…いや、孝行息子がいて、家があって生きているんだから、誰かと比べればそこに幸せはあるのかもしれない。
あるのかもしれないけれど、タエコちゃん本人は決して幸せそうではない。
ご主人はどうしたんだろうか、戦死…かもしれないし、その前に結婚生活が破綻していたのかもしれない。
戦後の日本で『家があって』『子供が生きていて』それだけだって幸せじゃないかとそんな見方もあるだろうけれど、問題はタエコちゃんが『東京ブギウギ』を口ずさむ達彦くんに『その歌嫌いなの』と言ってしまうこと。
『お母ちゃんの親友の歌やでぇ』とは言えないこと。
そして、初登場のラクチョウのおミネさん。
そういういわゆるパンパンと呼ばれた女性たち、
前半で雑誌の記者さんがスズ子さんに『娘がそういう仕事をしてもいいのか』
と尋ねていたけど違う。
子どもが…じゃない。
子供のためになら、女はどんな仕事だってする。
もちろん、子供のためにしない、もう正しい。
でも、もし、生きるためにどんな仕事でも手の届くところにあるなら…。
人は理想やきれいごとだけでは生きていけないよなぁ、という話。
戦争中より戦後の方が辛かった、と誰かが言っていたけど、今週はそんな話になるのか…