『旅するローマ教皇(In viaggio)』の
上映後にジャンフランコ・ロージ監督の
Q&Aがあるとのことで、楽しみにしていたら、
上映前にも登壇して挨拶してくれたよ。
旅するローマ教皇/イタリア映画祭2023 | Un bel giorno di tredici (ameblo.jp)
映画の内容についても、
少しお話してくれたんだけど、
「皆さんこれから映画を観るのに、
内容を話過ぎてもいけないから。」
と笑っていた。
「それでは、これから80分、
教皇との旅を楽しんでください。」
カッコイイ決め台詞と共に、
監督が舞台袖に戻り
『旅するローマ教皇』が上映された。
今回から、観客がQRコードを読み込み、
文章で質問・送信した中から司会の方が
代理で監督に質問してくれるシステムになったの。
例年、自分の感想を長々と話しちゃう
お客さんも居るから、良いシステムだと思った。
2022年に完成した、この映画。
編集途中でコロナ・パンデミック、
ウクライナでの戦争が始まり、
編集を一からやり直すことになったのだとか。
「もう映画完成しないんじゃないかと思った。」
と監督は語っていた。
フランチェスコ教皇が
就任してからの旅を時系列で映し出すことで、
今の戦争が
必然的に起こってしまったのではないか
ということが見いだせるとのこと。
2014年・キューバでフランチェスコ教皇と
ロシア正教キリル総主教が会談した。
その後、ジャーナリストが
会談内容について質問した時に、
フランチェスコ教皇は
「私たちの教会の事と、
特に戦争のことを話した。」
と答えそうだ。
監督は1回目の編集の時は、
この発言に注視していなく、
なんの戦争の話をしているのか、
分からなかったとのこと。
ウクライナでの戦争が始まった後、
2回目の編集で
フランチェスコ教皇とキリル総主教が、
2014年から続くドンバス戦争について話していたのだと、
分かったそうだ。
ドンバス戦争が始まった「あの時」、
何か出来ていたらウクライナでの戦争は
止められたのではないかと。
その後悔のもと、
今、教皇が世界を見ていると
2回目の編集で分かったと監督はおっしゃっていた。
ローマ法王、ロシア正教総主教と初会談へ キューバ首都で(1/2) - CNN.co.jp
観客から、
フランチェスコ教皇の日本訪問のシーンが、
全てサイレント映像だった理由についての質問があった。
ジャンフランコ・ロージ監督の映画の中で、
沈黙は大きな意味を持っているとのこと。
また、フランチェスコ教皇は、
沈黙の後に語りだすことが多い
教皇だともおっしゃってた。
2013年教皇就任の時に、
「静かに祈ってください」とも教皇はおっしゃており、
沈黙を重視することが
フランチェスコ教皇の大きな要素なのだと思うとのこと。
監督は沈黙が言葉よりも
深い部分にあるものだと信じているとのこと。
その為、他の国への訪問シーンでも
沈黙を映し出す事を重視して描いているそうだ。
「この戦争が平和に至る瞬間に、
主人公として教皇は行動するだろう。」
希望を持って監督は、そう語る。
この映画の最後は、フランチェスコ教皇が
一人祈るシーンで終わるんだけど、
少し敗北と孤独をもって表現されている。
しかし、この映画の結論は出ないまま続いていく。
戦争、移民、環境、あらゆる問題に対して
皆さんはどういう立場にいますか?
What's your position?
皆が自分の立場を問い続けることで
行動が変わってくることを願っている。
この映画が教皇や私たちの夢の通り、
「平和を祝う結論をもたらすもの」
になれば良いと思っていると、
監督は話してくださった。
Q&Aの時間を超えて、
真剣に映画の話をしてくださった監督。
教皇はまだ映画は見てないらしいけれど、
監督がDVDをヴァチカンに持って行った時、
フランチェスコ教皇は監督に、
こう言ったそうだ。
「勇気を持って、そして常にリスクを恐れないで。
勇気を持って、人生にリスクを負いなさい。
(Si coraggioso e rischia sempre.
Si coraggioso e rischia della vita.)」
その後、監督に近づいて
「私たちの周りには保守派が多いからね。」
と囁いたのだとか。
What's your position?



