パスタでたどるイタリア史 | Un bel giorno di tredici

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~ある素敵な13日~

イタリアに関することを中心に、
楽しいこと好きなことを書いていきます。

『パスタでたどるイタリア史』

池上俊一:著

岩波ジュニア新書

 

イタリアの国民食といえばパスタ。

日本人が思い描くイタリア料理といえばパスタ。

間違いないね。

 

 

古代から戦後・近代にかけての

歴史背景や文献、文学作品や映画の話を

織り交ぜながら多角的にパスタの歴史を語っているのが、

本当に面白かった。

 

古代ローマ時代の主食はパンだったんだよね。

小麦の配給があったけど、

それをパン屋に持って行ってパンにしてもらうとか、

パンにするお金がない人は小麦を水に溶かして

スープにしてたとか。

まだ、パスタの存在は無いの。

このあたりで日本の「ほうとう」のような物が

生まれても良いようなもんだけどね。

そうじゃなかったんだって。不思議だね。

 

乾燥パスタなんかはイスラム教徒が

イタリアに持ち込んだというのが有力な説らしい。

長期間の持ち運びが出来るように

乾燥パスタが開発され、

それが地中海貿易の要だったシチリアに広がり、

海洋国家でもあったジェノバにも広がったとか。

 

13世紀の文献には

発熱や結核に効くとされていて、

薬としての役割もあったんだってさ。

神聖請ローマ皇帝・フリードリッヒ2世は

砂糖・シナモン・ナツメグなど、

当時の贅の極みである香辛料と砂糖を使った

パスタを食べていたっていう文献が残ってるんだって。

当初は高価な物だってことが分かる。

 

パスタといえばアルデンテだけど、

15世紀頃はブロードやアーモンドミルクで

2時間くらいじっくり煮込んでたんだって。

今と全然違う食べ物だったんだね。

 

チェッレの家ではマンマが

クルミペーストのソースでラビオリを作ってくれたなぁ。

 

 

最近では有名な話になってきたけど、

トマトがイタリアに入ってきたのは

15世半ば大航海時代に新大陸からもたらされたんだよね。

ペペロンチーノ(唐辛子)もこの時にイタリアに持ち込まれた。

トマトが普及するまではチーズをかけていたらしいね。

 

北イタリアではラードやバターがあったので、

そういったものもかけていたんだって。

いまだに北イタリアではチーズたっぷりかけるもんね。

リグーリア州ではラビオリにバターかけるし。

南イタリアはオリーブオイルや野菜の味で楽しむイメージがある。

 

 

チェッレのマンマは、いつも仕上げにチーズをたっぷりかける。

 

 

畑のおじさんもチーズをたっぷりかけるねぇ。

 

 

レストランでもチーズたっぷり。

チーズたっぷりなんだけど、

チーズは「旨味成分」の役割だから、

なんでもチーズ味になるわけじゃないのも不思議だよね。

 

18世紀になるとナポリでは屋台で

胡椒とチーズだけをかけた物が売られたとか。

今でいうカチョ・エ・ペペだよね。

 

 

私も留学時代、食事を作るのめんどくさい時は

家でカチョ・エ・ペペを良く作ってた。

心の中で「素うどん」ならぬ「素パスタ」と呼んでいたよ。

 

それでもイタリアで一般家庭の食卓に

パスタが並ぶのは20世紀になってからだとか。

 

食は歴史や環境によって作られるところが大きいもんね。

イタリアに行くと地域ごとに料理の特徴が違うから、

食べることで歴史を知ることが出来る。

 

 

パスタの形も様々だよね。

ローマで食べたカンネッローニ。

幅広のパスタが巻いてあって、ナイフとフォークで食べる。

 

 

ソレントで食べたシャラティエッリ。

魚介の味が浸み込んでて美味しかった。

 

今回のブログを書くのに、

改めてイタリアで撮った写真を見返していたら、

「こんなに色んなパスタ食べてたんだ?!」

って、自分の思い出ながら驚いてしまったよ。

まだまだ、ここに載せきれないくらい

パスタの写真があったよ。

 

イタリアの長い歴史に思いをはせながら、

パスタを食べるのも一味違って美味しいかもね。