『8 1/2』
- 監督:フェデリコ・フェリーニ
「はっか にぶんのいち」と読むそうです。
なんで「はっか」なんだろうね?
原題はOtto e mezzoだから、
「はち と にぶんのいち」にすればいいのにね。
ちなみに『8 1/2』の題名は、基本的には
「フェリーニが監督してきた作品の8と1/2本目」
という意味だそうです。
簡単にストーリーを説明すると・・・。
次回作のアイディアに苦しむ映画監督・グイド。
精神的に疲れきった彼の世界で、
現実と虚構が交錯していく。
というお話。
なんだか、夏目漱石の夢十夜とか泉 鏡花とか
そんな世界観に似ている。
サルバドール・ダリも短編で、こういう映像を撮っているよね。
現代では映画、芝居、小説どのジャンルでも
現実と幻想を行ったり来たりする作品が多くある。
なので、公開当初の人々が受けたであろう衝撃は
私は受けなかったなぁ。
でも、でも、でも!
不思議な作品だった。
嫌な感じはしないんだよね。
どことなくノスタルジックというか。
怪しい様な美しいような切ないような傲慢なような。
芸術的な観点から見ないのならば、
グイドは、ただの『妄想族』!!
その一言につきる(笑)
一番有名な台詞は
「人生はお祭りだ。一緒に生きよう。」
なんだけど、ここだけピックアップされすぎだよね。
『8 1/2』を観た事のない人間は
「きっと、ご陽気なイタリア人のお話なんだろうなぁ。」
って印象を受けると思う。
実際に私も、そう思ってたし(笑)
でも、この台詞の前にも、
グイドは結構長く語ってるんだよね。
「全てが元に戻り
全てが混乱する。
この混乱が私なんだ。
本当の人生がなんなのか。
それがなんだか分からないし、
まだ見つからない。
そして、恥を感じずに君の目を見る事ができるのだ。
人生は祭りだ。一緒に生きよう。
理解しあうために今の僕を受け入れて欲しい。」
グイドの様子を見ていると、
彼には自己嫌悪なんて微塵もなかったかのように
思えるけど、最後のシーンで彼の本心が見える。
ありのままの自分を受け入れる事が出来たんだろうね。
人生はお祭。
お祭は必ず終わる。
だから一緒に生きて行こうって言ったのかな。
やっと自分の真実が分かったのかな。
映画の中では、この映画に対する批判を
羅列するシーンがいくつかある。
「批判は分かったから、がたがた言わずに観ろ!」
フェデリコ・フェリーニがそんな風に言ってるようで、
面白かった。
なによりも!!
グイド役のマストロヤンニがカッコイイ♪
ストーリーうんぬんよりも、
マストロヤンニがカッコイイからグイドのことを
許してしまう部分ってあるよね(笑)