まさに猪突猛進 | Un bel giorno di tredici

Un bel giorno di tredici

~ある素敵な13日~

イタリアに関することを中心に、
楽しいこと好きなことを書いていきます。

今日も海から太陽が昇る。



なんちゅう空だ・・・・。

こんな雲の形、見たことないよ。

美しすぎる。


ひとしきり朝焼けを眺めて、畑に行く準備をした。


おじさんの家に行き、なにか手伝うことがあるか聞くと


「今日は、俺はロンバルディアまで狩りに出かけるからな。」


あ、そう。

おじさんの趣味は狩りなので、たまにこういう日がある。

おじさんを見送り、一人でオリーブを集めていると

お昼頃にお姉さんが畑にやってきて、

海辺でフォカッチャを食べようと誘ってくれた。



いつ来ても綺麗な海だなぁ。

山の上から眺めるのもいいけど、

間近で見る海は何にも代えがたい美しさがある。


海に光が反射してキラキラしてるのを見ると、

海の中に手を入れたらキラキラが掴めるんじゃないかと思う。


「じゃあ、ちょっと泳いでくるね!!」


バスローブを身にまとい、器用に着替えるお姉さん。

冬でも海で泳ぐのがおねえさんの健康の源。



お姉さんが泳いでいる間、私は海辺を散歩したり

綺麗な石やシーグラスを拾ったり、

海の写真をとったり、靴を脱いで足だけ海に入ったり。

自分なりに海を堪能。



泳ぎ終わって着替えを済ませたお姉さんと

海を眺めながらフォカッチャを食べる。

気持ちの良い昼食。

人生でこんな瞬間が訪れることがあるんだねぇ・・・。

時間が止まればいいのに。


「チェッレの海は綺麗でしょ?」


海水浴を済ませ、さっぱりした顔でお姉さんが言う。


「素晴らしいね。

 チェッレは海も山も空も全部、美しいね。

 天国みたい。」


笑顔で答えた。


「うふふ。そうでしょ?

 ずっとチェッレに居ればいいのに。

 ・・・私は、この海の眺めが好きなの。

 たまにだけど、こうやって海でご飯食べるのが好きなんだぁ。

 ピクニックみたいでいいでしょ?」


やっぱりお姉さんは晴れ渡った空のような性格の人だ。



午後も一人で畑仕事。

3時過ぎ頃、近所の奥様が手伝いに来てくれて、

一緒にオリーブ拾いをしていた。

よく喋る近所の奥様。一人でも喋ってた(笑)。
でも、品が良い奥様なので煩い感じはしない。

もくもくと作業をし、いつの間にか陽が沈んで

辺りは薄暗くなっていた。


仕事を終える前に、地面に張ってある網の穴を

ナイロン製の紐で縫うことにした。

この穴も猪が空けたんだよねぇ。

今年は猪の被害が多いらしくて、

畑中、猪が掘り返して穴だらけなんだぁ。


辺りが暗くなったので、網を縫うにしても

手元がよく見えず、しゃがみ込んで網を縫っていると

近所の奥様が


「あ~~~~~っ!」


なにやら叫びだした。

一人で何を騒いでるのかなと思って
奥様を見ると、私の背後を指さしている。

まったく状況理解が出来ず、自分の背後を振り返ると

猪が私に向かって突進してきてる!!


「おぉ~~~~っ!!

 奥様!危ない!走って走って!」


奥様をかばいつつ猪が走るのとは反対方向へ行き、

猪が立ち去るのを見守る。


「猪がっ!猪が!大きかったわ!」


興奮気味の奥様と私。


「大きかった!おぉ~!怖い!!」


そして、二人で顔を見合わせ大笑い。


「わぁ!猪出たねぇ!生きてて良かったぁ!!

 怖かったぁ!」


お互いの無事を祝い、強くハグをする。


「信じられない!猪が出たわぁ!

 私たち生きてるわねぇ!!」


オリーブ畑も命がけです!!

夕飯の時、マンマに猪が出たことを伝えると、


「日暮れ過ぎに出るのよ。

 家の下を通るから、私はベランダから水かけてやるんだけどね!!」


得意げなマンマ。

ベランダから水って・・・鳩扱い?(笑)


猪は1匹が大きくて、5~6匹子供を連れてたの。

子連れなんて、気が立ってて危ないよね。

それにしても、まっすぐ走ってきたもんなぁ。

まさに猪突猛進とは、あのことだよ・・・。


私はしゃがんでたから、結構な大きさに思えたんだよね。

振り向いた瞬間


「乙事主(おっことぬし)様?!」


ってジブリ脳が思ったくらい。

今となっては大げさだけど、それくらい大きく見えたのさ!!


翌日、おじさんに猪が出たことを言うと


「そういう時は、俺を呼べ!!」


得意げに言うおじさん


「いやいやいや!!

 昨日、狩りに行ってたでしょ!居なかったでしょ!

 そうだ!

 銃持ってるんだから、それで猪を撃て!!全部、撃て!!」


思わず、全力で突っ込む。


「じゃあ、次は、俺を呼べ!!」


言われなくても、呼ぶわ!!