家に1本だけ、種類の違うオリーブの木がある。
実が大きくて重みがある。
水気が多いからオイルは採れなさそう。
「この木はオイル用のオリーブじゃなくて
食用のオリーブなの。
オイルは少ないから塩漬けにして食べるのよ。」
私がオリーブを見つめていると、お姉さんが教えてくれた。
写真の左がオイル用、右が食用。
一回り以上大きさが違う。
「ねぇ、ciusca(チュスカ)。
最初に家に来た時、
私に『緑のオリーブが良いオリーブなの?』って
聞いたの覚えてる?」
緑色のオリーブを手に持ち、私にそう言った。
「覚えてる、覚えてる!
あの時は、どのオリーブが良いオリーブか
分からなかったんだよねぇ。
今は分かるよ!
こういう黒い色がオイル用には良いんだよね。
水分が多すぎるのもオイルにはむかないんだよね。」
黒色のオリーブを手に持ち、答える。
「うふふ。ciusca(チュスカ)は
オリーブの先生になれるわね。」
お姉さんが天使に見える(笑)。
天使と笑顔で話していると、大トラが遠くから叫ぶ
「キッカ!!何やってるんだ!!」
おじさんが叫ぶ時は、作業を手伝って欲しい時。
「あ~、はいはい。すぐ行く!!」
おじさんに返事をした。
今回は、カリフラワーの収穫を手伝って欲しかったらしい。
「わぁ~♪綺麗なカリフラワーだねぇ。白い。」
みずみずしいカリフラワーに感動していると
「日本にはないのか?!」
いつも私が感動しすぎるので、
日本に何にもないと思われてしまう。
「あるよ(笑)。」
日本には何でもあるのです。
でも、畑になっているところを見るのは初めてだからさ。
野菜も人も本来居るべきところに居ると
輝くほど美しく見えるものなんだねぇ。
この細みの葉っぱはなんだろう?
にんじん?
美味しそうな気がする。
「フィノッキオ(ウイキョウ)好きなのか?!」
葉っぱをじっと見つめていると、おじさんが聞いてきた。
「え、これフィノッキオなの?にんじんかと思った。」
そういえば、前に来た時も
ここら辺はフィノッキオ植えてあったなぁ。
「フィノッキオ好きか嫌いか?!」
再度の質問。
「好き好き!!フィノッキオ美味しい!!」
イタリア野菜は本当に美味しい。
土の中からズボッとフィノッキオを掘り出すおじさん。
「さあ!どうやって食べる!!」
一問一答コーナー?
「サラダ!!サラダが旨い!!」
そう答えると
「じゃあ、サラダにしろ!洗え!切れ!!」
私にフィノッキオを渡そうとしてきたので
「まって、写真撮る!そのままそのまま!!」
相変わらずの写真攻撃に、さすがのおじさんも苦笑い。
でも、フィノッキオを持ったまま写真を撮るのを待っててくれた。
包丁で細く切ると、フィノッキオ独特の爽やかな香りがはじけた。
すぅ~~~~っと鼻から香りを吸い込んでいると
「早く切れ!!」
後ろから急かすおじさん。
コンロの前で、おじさんが豚肉を焼き始めた。
「おぉ~!今日は肉なの?!
やったぁ♪美味しいっ♪美味しいっ♪」
小躍りする私。
「早く、サラダを作れ!!」
「キッカ見ろ!俺が作ったトマトソースだ!」
おじさんがお手製のトマトソースを冷蔵庫から取り出した。
「これがトマトだ!!」
畑で採れたトマトを私に見せた。
「トマトは知ってるよ!!」
そう、ツッコむと
「日本にトマトはあるのか?!」
でた、日本には何にもない疑惑(笑)
「トマトはある!
あぁ~、でもイタリアみたいに美味しいトマトは無い!」
本当、イタリアみたいに濃厚で
実がしまったトマトって日本にはないよね。
日本のトマトは繊細な味。
イタリアのトマトは野生のままの味で、
赤く燃える太陽の恵みを食べてる感覚になる。
「味見しろ!!」
そう言ってパンにトマトソースをかけてくれた。
おじさん名物「口は悪いが心は優しい」。
それよりなにより、トマトソース旨っ!!
なにこの魔法のソース!!
「信じられないくらい美味しい!!」
キラキラした目でおじさんを見ると
「コツは1時間じっくり煮込むことだ!」
魔法のトマトソースで作ったパスタ。
最高に美味しい・・・。
毎食、これでも良いくらい美味しい。
何度も言うけど、おじさんのパスタが世界で一番美味しい!!











