溢れ出た想い | Un bel giorno di tredici

Un bel giorno di tredici

~ある素敵な13日~

イタリアに関することを中心に、
楽しいこと好きなことを書いていきます。

誰よりも一番お礼を言いに行かないといけないのは、この方。

寮の大家さんです!!


Un bel giorno di tredici


あっ、これは大家さんの猫だった!


でも、この猫にも凄くお世話になったんだぁ。



イタリアに来てすぐの時、

最低限のイタリア語は喋れたんだけど、

やっぱり喋るのがちょっと怖かったのね。

最初のうちって『間違ったらどうしよう』とか考えるじゃん。

あと、『外国語を喋る』っていう

違和感が自分自身の中にあったんだよね。

まぁ、最後の方は

『間違ってもとりあえず言ってみる』精神に変わるんだけど(笑)。



で、そんな最初の段階で私の喋る練習相手になってくれたのが、

この猫ちゃんなんです。

「おはよう」とか「どこ行くの?」とか、

一言二言なんだけど毎日少しづつ話掛けてたおかげで

自分自身が喋ることに慣れる事が出来たの。



「1年間、ありがとうねぇ。

 日本に帰ることになったけど、元気でいてね。

 またすぐに再会できるといいね。」



お礼を言いながら頭を撫でた。



さて、なによりもお世話になったのが大家さん!!


イタリア生活は楽しいだけじゃなくて、

全イタリア人が嫌いになるくらい嫌な思いをした事もあったのね。

1ヶ月くらいうつむいて、

人の通らない道を選んで歩いてた時期もあったの。


そんな時、家に帰ると

「おかえり」って言ってくれる大家さんの笑顔が救いだった。

大家さんが居なかったら、

イタリアが大嫌いになったまま半年経たないうちに帰国してたと思う。


大家さんに挨拶に行った時は、私が使ってた部屋に

日本人の人が住み始めていたの。

この日本人の人は私が住む前に、

この部屋に住んでた人で、

出戻って来たんですねぇ~♪

羨ましいですねぇ~♪


1年前、彼女が家を出る時にたまたま会うことが出来たから、

facebookで連絡を取り合って、

家の話や学校の話をしてお友達になっていたのです♪


なので挨拶に行った日は、

大家さんと日本人の友達と私とでお茶をしながら、

気兼ねなく楽しい時間を過ごすことが出来たんだぁ。


最後は笑顔で旅立とうと思って、

大家さんに向かって元気に


「大家さん。この1年間、本当に・・・・・。」


まで言ったところで、突然、大粒の涙が溢れだしてきた。


「ご、ごめん。泣くつもりなかったんだけど・・・涙が・・・・。」


溢れ出る涙を止めることも出来ず大家さんに言うと、


「泣かないの。

 葬式じゃないんだから泣くことないの。

 いつでも戻ってきなさい!!

 1回日本に帰って、

 ちょっと休んだらイタリアに戻って来ればいいんだから。」


大家さんはお婆ちゃんなんだけど、

とっても男気のある人で、そういう所も大好きだった。


「あ・・・ありがとう。

 本当に・・・、ありがとう。

 この1年間、感謝の言葉しかないよ。

 大家さんの家に住んでなかったら、本当に半年くらいで

 日本に帰ってたと思う。

 親切にしてくれて、沢山の事を教えてくれて、ありがとう。

 体に気を付けてね。

 いつも大家さんの健康を祈ってるから。」


もう止めることが出来ない涙を流れるままにして

お礼を言った。


「分かったから。

 葬式じゃないんだから泣かないの。

 必ず戻ってきなさい。

 ciusca(チュスカ)の幸せをイタリアから祈ってるからね。」


笑顔でそう言ってくれた。


ふと気付くと、

日本人の友達の姿が無く、廊下に人の気配を感じたので


「笑顔で挨拶しようとしたら、泣いちゃいましたぁ。」


なんて、冗談めかして言いながら友達の顔を見たら、

友達が号泣してたの!


「私が帰るのに、なんで泣いてるんですか?!(爆笑)」


と言うと、


「だって、私も前回帰る時に泣いてしまったし、

 ciusca(チュスカ)ちゃんの気持ち分かるから(涙)。

 私もここに帰って来れたから、

 ciusca(チュスカ)ちゃんも、すぐにとはいかないだろうけど

 必ず帰って来れるよ(号泣)。」


友達が号泣する姿を見て、大家さんと私は大笑い。

戻って来たばかりの人間が一番泣いてる(笑)。


「私も若い時はよく泣いたけど、この歳になると

 ちょっとやそっとじゃ泣かなくなるわねぇ。

 70代になると、さらに人間が強くなるから(笑)。」


苦労の多い大家さんの人生を話に聞いて知っている私たちは、

この言葉の重みをしっかり受け止めた。


「じゃあ、70代になるのが楽しみだね(笑)。

 早く70代になろう!!(笑)」


笑いながら大家さんを褒め称えた。

涙もあったけど、最後はみんな笑顔で挨拶が出来て良かった。


大家さんには、感謝してもしきれない。

限りなく家族に近い関係で1年間

面倒を見てくれた大家さん。

大家さんは、私のパドヴァの大切な家族です。