その昔、日本のサラリーマンは大企業勤務なら生涯賃金三億円と言われていました。
もちろん税引前です。手取りでは二億円とちょっと。これに退職金が三千万円超。
仮に三億円だとしてもざっと40年弱を勤めて平均700万円強。手取りにすると年500万円ぐらいになりますからそれほど裕福には感じません。専業主婦(主夫)を養えるかどうか?
しかし、今は大企業勤務でも生涯賃金二億円強ぐらいと言われてますし、退職金も二千万円も出たらいい方。何しろ日本人の平均年収が約440万円ですから、40倍しても一億七千万円ぐらいにしかなりません。
これを手取りにしたら年三百万円前後。これではなかなかキツい。男一人で家族は養えないでしょう。しかもインフレ圧力が高まるなかで給与は実質的手取りでマイナスとなるわけで、何だかやるせない。
ま、これはあくまで平均ですから、高給取りもいるでしょうし、相続が期待できる人もいます。投資で稼ぐ人もいると思います。
つまり、能力の高い人、実家や親が金持ちな人。自力で稼げる人、これを除くと軒並み貧乏になってしまうのが今の日本の現実。格差は当然拡がりますね。
そういう意味ではインフレは資産税の役割を果たしているかもしれませんね。ただ、お金がない人はより生活がこれから厳しくなるわけであり、持たざる者はすべからく節約にいそしむしかない。
収入アップも難しいですが、節約にも限度があります。真冬に暖房をゼロにするわけにもいかないし、クルマを保有するのを諦めるのも困るし。
中国では最近若い人はやる気がなくなり寝そべり族が増えていますが、日本では過労で倒れて寝込み族が増えてしまいそうな予感がします。
寝込むよりは寝そべりの方がまだマシ?