終身雇用や年功序列など従来型雇用体制の劣化が叫ばれている中で、「みずほ銀行のシステム障害」や「東芝の不正会計問題」、最近では「日野自動車の排ガスデータ改ざん」など、昭和からの伝統的な日本企業の不祥事も連発しています。
「日野自動車の不正から考えた」の記事がなかなか興味深くおもしろくて、「要は根っこは全て一緒だ」という指摘。私も「日本的経営の限界」の問題を少し考えてみました。
まず、日本型経営(公務員社会や日本型政治も含む)について、トップを中心にした視点で見て、極めてよろしくないと考えるワースト10が以下のこちら
日本型経営の問題点(Pass調べ=自分の過去経験を踏まえて)
①トップの統率力や経営手腕が不足している(リーマン経営者)
②トップがコンプライアンスを軽視している(ブラック企業化)
③トップが全体の動きや課題を把握してない(視野の狭窄化)
④トップと現場で心の距離が開きすぎている(労使間の乖離)
⑤トップが周囲をイエスマンばかりで固める(裸の王様状態)
⑥トップは異を唱えるもの全てを左遷させる(強権・恐怖政治)
⑦トップも現場も不都合な真実を隠ぺいする(密室型暗黒社会)
⑧トップも現場も新しい技術を生み出せない(タコツボ化現象)
⑨トップが業務の効率化やデジタル化に疎い(アナログ型人間)
⑩トップも現場も従来型のやり方に固執する(変化を嫌う習性)
折りしも中国共産党が習近平国家主席を中心に独裁体制を築いているとの報道もありますが、日本人も中国(ロシアも)の独裁体制のことをあまり強くは批判できないところがあります。
なぜなら日本であっても政治から役所・企業から教育現場まで、みーんな同じ偏った精神構造を抱えて、組織に宿痾を抱えているのですから。
人間はどうして歳を取るにつれて近視眼的になってしまうのか?
↑上記の記事によると、
・自分の視野が狭くなる
・柔軟な考え方ができない
・過去の幻想を追い求める
という傾向があるとのことでした。(自分自身の心的傾向もそうだと言われると反論できる余地がない)
やはり人としての老化や高齢化の問題は日本型経営の限界に大きく関わっているのかもしれません。
組織や国家の高齢化問題については「人口減少問題」や「格差社会深刻化」がクローズアップされますが、そもそも社会の閉塞感(暗黒化)にも大きく寄与している可能性が高いことを示唆していますね。
これらの解決策は難しいもので、既存制度や社会体系が完全に機能しなくなるまでは放置されてしまうものなのかもしれません。