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皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
今日は、東京都江戸川区役所に視察に行ってきました。
すくすくスクール事業」について勉強してきました。
 
このすくすくスクール事業は、全国でも画期的な取り組みです。
船橋市では、小学生の学校での放課後の過ごし方が2パターンあります(クラブ活動を除く)。
(1)放課後子ども教室(文科省所管、17時まで、無料)
(2)放課後ルーム(厚労省所管、19時まで、月1万円)
 
チョット乱暴な言い方ですが、江戸川区では、この二つの事業を一本化している、船橋市で言うところの、放課後子ども教室がメインとなって放課後ルーム事業を包含しているような形になっています。メインは、放課後の子どもたちの居場所(遊び場)作りであり、必要な子ども達(保護者)にだけ、出欠確認という安心登録作業を行うのです。
 
*船橋市の放課後ルームは、出欠確認という安心登録作業だけを行っているわけではありませんのであしからず。保護者が働いていたり、病気で入院しているなどのために、放課後家庭で子供だけになってしまう小学生に遊びと生活の場を用意して、子供たちの心身の発達を促していくことを目的としています。
 
江戸川区のすくすくスクールの参加時間は、平日は放課後~17時と、土曜日と学校休業日は9時~17時であり、船橋市の放課後子ども教室と同様です。学童クラブ登録をしている子どものみ平日18時までということで、船橋市の放課後ルームの19時までより短くなっています。保護者からは、もっと長時間実施して欲しいという要望はあったようですが、そこには断固とした意見というか、哲学で説明をしているということでした。「子育ての期間は、ご家庭でお子さんをしっかりと見てあげてください」と。しかし、共働きなど様々なご事業で難しい保護者の方々は、すくすくスクールの後に、お子さんたちを習い事や民間の施設に通わせているようです。行政(公)がどこまでやるべきなのかという線引きをしっかりと考えて行っているということだと思いました。要するに、江戸川区では、行政が子どもを預かれるのは18時までだろう、それ以降は各ご家庭の判断だろうと線引きをしたのです。もちろん、この線引きのラインは、各自治体の考え方により様々であろうと思います。
 
上述したように、船橋市では、小学校内に二つの放課後児童健全育成事業が並存していることによる弊害が生じています。
(1)放課後子ども教室(文科省)と放課後ルーム(厚労省)の縦割り
【例】教室とルームの子で、別々に遊ばなければならない。
(2)放課後ルームに待機児童が出続けている。
学校敷地内外に2つも3つも放課後ルームを作っても間に合っていない学校が複数あります。
(3)放課後子ども教室と放課後ルーム両方の維持管理費もばかにならない。
 
江戸川区では、両者をすくすくスクールに一本化していることから、上記(1)と(3)の課題がクリアできます。(2)については、希望者全員を受け入れるという方針で行っているため、待機児童はいません。放課後ルームですと、「児童一人当たり●●平米のスペースが必要」、「児童●人に対して、●人の大人の配置が必要」といった形での基準があります。しかし、放課後子ども教室にはこのような要件がありません。なので、「来る者拒まず」の運用が可能なのです。
 
平成29年度8月1日現在で、すくすくスクールには、約65%の小学生が登録をしているそうです(区内全ての小学校で実施中)。区内児童約3万4千人のうち、約2万2千人が登録しているということです。これだけの数の子どもたちを見るためには、それ相応のマンパワーが必要です。ここが、すくすくスクール成功の要だと言っても過言ではないと思います。そこには、地域の大人たち(無償ボランティア)の力があるのです。年間約2万人のボランティアに協力してもらっているということで、登録している子どもの数とほとんど同じです!ボランティアの3人に1人が熟年者であるということで、地域の高齢者の方々の生きがいにもなっているようです。
 
江戸川区では、歴史的に、地域と学校のつながりが強いという説明をうかがいました。
地域愛が強い人が多く、自分のまちの学校を自分たちの学校だと思ってくれる人が多いと。
 
船橋市とは状況が異なる面も多々あることとは思いますが、より深く研究してみる価値は大いにあると思います。
皆さんはどう思われますか?
 
2017年11月6日 船橋市議会議員 石川りょう