先日、大阪府堺市の散策に出掛けました。堺は、中世には「自由都市」として栄え、「世界への玄関口」となり、近代には商都として、また、高度成長期には重工業の一大拠点として発展してきました。堺出身の有名人の中には、戦国大名・小西行長や茶人・千利休、明治の歌人・与謝野晶子がいます。

私は、豊臣秀吉の命により畿内で捕縛され、長崎の西坂で磔刑に処せられた日本二十六聖人殉教者の顕彰のため、友人たちと彼らが長崎に護送される途中、通ったと思われる道を辿る巡礼を毎年、2月11日建国記念日の祭日に行っているのですが、今回の散策は、その下見も兼ねたものです。それゆえ、今回の散策では、千利休屋敷跡や与謝野晶子生家跡といった有名な場所には行かず、市内のキリシタン関連の史跡を中心に回りました。

先ず、南海本線堺駅でレンタサイクルして、戎公園、通称、ザビエル公園へ。途中、駅前から真っ直ぐ延びた竹内街道沿いの市小学校の壁には、南蛮貿易盛んなりし頃の渡来人のレリーフが飾られていました。

レリーフ001 

レリーフ002
渡来人のレリーフ

堺の街は、直線で幅の広い道路が通っているため歩いていてとっても気持ちが良かったです。かつて荷物運搬のための水路として使われたという土居川を渡り、戎公園、通称ザビエル公園に。室町時代、この公園の付近に、日本に初めてキリスト教を伝えたイエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルを自宅に招き、布教を助けたという日比屋了慶の屋敷があったと言われています。

ザビエル公園001
ザビエル公園の碑

ザビエル公園002

他にもこの周辺には、自由都市・堺の黄金期を支えた千利休、小西行長、豪商にして茶人であった武野紹鴎などの屋敷跡も点在しています。

千利休屋敷跡
千利休屋敷跡 椿の井戸

小西行長屋敷跡
キリシタン大名小西行長屋敷跡


「堺市探訪 2」に続く。