五年前に東京に単身赴任してから、国内外の出張を含めて年間、100回近く、移動に飛行機を利用しています。

JAL777-200
Boeing 777-200 (JAL)


今年、第一回目のフライトは、三が日開けの4日。大阪宅で家族とのんびり正月を過ごした後、東京に戻るために利用しました。今年は、4日が日曜日であったために5日仕事始めの方のUターン・ラッシュでこの日の飛行機は、完全満席予約状態。本来であれば、もう少しゆっくりして、夕方のフライトで東京に戻りたかったのですが、早朝の便しか空席がないということで仕方なく早朝の便を予約。早起きして、フライトに間に合うよう伊丹空港に到着しました。以下、JALチェックイン・カウンターでの会話。

係の女性「お早うございます。8:30発羽田行きですね。」
私   「はい。」
係の女性「お客様、申し訳ないのですが、8:30発の便は、座席数以上の数のお客様のご予約を頂戴しておりまして出来れば、9:30発の便への変更をお願い出来ないかとすべてのお客様にお願いしているのですが、お願い出来ませんか?」
私   「えっ?」(そもそも8:30発の便の後はすべて満席だったので仕方なく、こんなに朝早い便にしたのに。9:30発の便に空席があるならもう少し余裕を持って家を出てこれたのに。)
私   「変更しても構いませんが、それって、過剰予約(オーバー・ブッキング)ですよね。」
係の女性「はい。おっしゃるとおりです。」
私   「乗れないお客さんが出たらどうされるのですか?」
係の女性「確かに困りますよね。」(よく分からない返事)
私   「・・・」
係の女性「では、便の変更の手続きをさせて頂きます。」

 しばらく、女性端末を打っている。すると突然、

係の女性「お客様、8:30発の便のお席が準備出来ました。」
私   「えっ、9:30発に変更するんじゃなかったの?」
係の女性「クラスJのお席です。」
私   「予約したのは、普通席なんだけど。」
係の女性「構いません。」
私   「でも、もう出発5分前ですけど。」
係の女性「大丈夫です。私が搭乗口までご一緒に参ります。お急ぎ下さい。お荷物はお持ちします。」
私   「えっ???」

 係の女性、私の機内持ち込み荷物を(パソコンが入っているのでかなり重たい)をもって階段を駆け上り、荷物検査場へ急ぐ。私は、その後を必死に追っかける。荷物検査場を通過すると、また、係の女性、私の荷物を持って搭乗口に向かって走って行く。私、後を追っかける。搭乗口到着。

係の女性「お客様、それでは行ってらっしゃいませ。」

結局、伊丹空港8:30発、羽田行き、JAL106便に最後に搭乗した客となり、追加料金無しでクラスJに乗ってしまったのでした。

JALのCA
JALのCA

註: ちなみに航空業界では、実際に乗せることができる数を超える乗客の予約を受け付けることがある。これにより、たとえ乗客が乗り遅れたり、実際にやってこなかったりした場合でも、多くの便を満席に近い状態で運行することができるからである。確かにビジネス客は、会議が予定より延びたというような理由で、しばしば直前にキャンセルすることがある。しかし、もし予約した客が全員やってきた場合には、明らかに過剰予約(オーバー・ブッキング)となってしまう。その際、航空会社は、席を譲ってくれる人を募るか、特定の乗客の搭乗を断って、振替便の手配、または席のアップグレードを提供する。他にボーナスマイレージの付与や金銭補償を行うこともある。このような特典を提供したとしても、飛行機の座席数ちょうどの予約に制限して多くの便を空席がある状態で運航するよりは、収入を増やすことができるからである。

なお、写真はイメージです。