気づいている方も多いと思うので、私が言うのも何なのですが、映画の話に絡めてちょっとだけ。

ボヘミアン・ラプソディーのオープニングクレジット。フレディーが、ライブエイドの当日の朝、階下に降りるシーン。壁に掛かっている女性の写真が映し出される。

 

初めて映画を観た時、このシーンに思った。あ、この人知ってる。えっと…誰だっけ(悲しいかな頭の接続回路がうまくいかない)

 

 

 

そうそう、まっ、まれーね、マレーネ・ディートリッヒ!(やっと思い出す)

 

フレディはマレーネ・ディートリッヒのファンだった。

 

Marlene Dietrich

マレーネ・ディートリッヒ

 

1901年、ドイツ、ベルリンの生まれ。

女優で歌手でもある。
プロイセン王国の近衛警察士官の家に生まれながら、生い立ちは恵まれておらず、幼いころから酒場で歌って、生活費を稼いでいた。

バイオリニストを目指すが、手首を痛めたことで断念し、女優の道に転身する。

 

 

 

モロッコ(1930年)

ハリウッドデビューの第一作目。アカデミー主演女優賞にノミネートされた。

男性は共演のゲイリー・クーパー

ちなみにこの映画の日本公開時に初のSuperimpose(字幕スーパー)が使われた。

 

QUEENⅡのジャケット写真を撮影するにあたって、写真家のミック・ロックがデートリッヒの写真をフレディに見せたところ、とても気に入りすぐさま、同じポーズで写真に納まることになったのは有名な話。

ちなみに左の写真は「上海特急」の中で撮られた写真。フレディはこの映画が大好きだった。

 

 

上海特急 1932年

ディートリッヒはこの映画でスター女優の道を歩み始めた。

 

それだけではなく、クイーンのメンバーもこの時代の映画が好きだったらしく、

アルバム名も映画にちなんでつけられている。

 

オペラ座の夜(A Night At the opera)は1935年のアメリカ映画

オペラは踊る 原題 A Night At the operaから。

 

 

 

 

華麗なるレース(A Day at the Races)は、1937年のアメリカ映画

マルクス一番乗り 原題 A Day at the Racesから。

 

2作品とも1930年代に活躍したニューヨーク出身のコメディ俳優マルクス兄弟の作品。

タイトルそのまんま感が強いけれど、フレディのみならず、メンバー全員がこのトーキー映画の大ファンだった。マルクス兄弟4人のうちの一人と対面も果たしている。

 

で、話はもとに戻ります。

 

ディートリッヒと言えば、よく耳にするのが「リリー・マルレーン」

もともとは、1930年代のドイツの歌謡曲なのだけれど、彼女が歌ったことで日本にも広まる。

 

 

第二次大戦中に前線のアメリカ軍を慰問する活動をしていた彼女は兵士が歌っていたこの歌を聴きおぼえて、ドイツ向けの放送でも歌った。反ドイツ的な立場をとったことで、1960年ににドイツで公演した時に、批判と歓迎を一度に受ける。

 

女優の活動が減ってからは、旺盛に歌手活動を行っていた彼女だったが、1975年に骨折がもとで、完全に引退。その翌年、30年別居状態だった夫と長年交際していたジャン・ギャバンを一度に亡くす。

 

jean gabin

ジャン・ギャバン(1904~1976)

フランスの映画俳優

代表作 地下室のメロディー  暗黒街のふたり

 

日本人女優の原節子さんと同じく、引退後の様子は一切明らかになっていない。

 

引退から17年後の1992年、90歳で死去。

引退してからの大半は寝たきりで過ごしたという。

 

エンターティナーとして人生の大半を送り、ひっそりと人生の最期を迎えたというところが、フレディとの共通点を見てしまう。フレディーも晩年はベットから起き上がれず、シーツの交換時に息を引き取っているところを見つけられた。

 

あくまで勝手な想像ですが、ベットの中で往年のディートリッヒの姿を思い浮かべていたかも笑い泣き

 

 

参考サイト DiscoverMusic.jp

      Wikipedia

      Entertainment Everyday ONE