女優の北川景子さんの主演映画「花のあと」(中西健二監督)が13日公開され、東京都内の映画館で北川さんら出演者が舞台あいさつした。時代劇初主演の北川さんは、あでやかな桜柄の着物姿で登場。「初めての時代劇でしたが半年時間をいただくことができて、殺陣や所作をしっかり練習することができました。藤沢先生にお見せしても恥ずかしくない作品になるようにと思いながら演じました」と撮影を振り返った。
【写真特集】北川さんら出演者が着物姿を披露した舞台あいさつの様子
「花のあと」は藤沢周平の傑作短編が原作。映画は、江戸時代の東北の小藩・海坂藩で、男顔負けの剣の腕を持つ以登(北川さん)が、満開の桜の下で、剣の腕は藩随一という下級武士の江口孫四郎(宮尾俊太郎さん)と一度だけ竹刀を交え、生まれて初めての恋に落ちる。婚約者の片桐才助(甲本雅裕さん)がいる以登は、その思いを断ち切るが、江口がひきょうなわなに落ちたことを知り、自ら剣を手に戦いに挑む……という物語。主題歌は、一青窈さんの「花のあと」。
殺陣や所作を学んだ北川さんは「普段の食事の際にも取り入れたり、女優としても糧となり、人としても成長できた」と笑顔で語った。北川さん演じる以登の父親役を演じた國村隼さんは「藤沢作品の世界観に身を置いて、自分も日本人だと実感できた作品でした」としみじみ語り、映画初出演で、以登と恋に落ちる下級武士を演じた宮尾俊太郎さんは「初めての映画で分からないことだらけでしたが、日本人の美しい生き様を伝えられたら」と作品をアピールした。