人気デュオ「ゆず」が、7月15日の京都会館から11年ぶりに弾き語りツアー(10か所、12公演)を行うことが4日、分かった。「原点回帰」が今年の下半期のテーマ。同ツアーでは5000人以下の小規模会場に変更し、パフォーマンスの質を上げるため、公演数を絞って全国を回る。この日は、日本武道館で5年ぶりのライブを行い9000人を魅了した。
デビュー13年目のゆずが原点回帰する。昨年は5年ぶり3回目のNHK紅白歌合戦に出場。紅白特有の熱気が2人にエネルギーを与えた。久々に味わう失敗の許されない緊張感と、一発勝負の醍醐(だいご)味に触れ、初心を思い出すきっかけの一つになった。
高校卒業後、19歳の時に横浜・伊勢佐木町モールで路上ライブを始め、ブレークのきっかけをつかんだ。2人にとって、「弾き語り」は代名詞とも呼べるもの。
それだけに、今夏の弾き語りツアーに対してはこだわりも強く、内容も趣向を凝らしたものになるという。1万人収容のアリーナクラスの会場でライブを行ってきたが、ファンとの距離を近くに感じられる5000人以下の小規模会場に変更。パフォーマンスの質をより向上させるため、公演数も12回に絞った。
北川悠仁(33)は「『弾き語り』は自分たちの原点。今夏のツアーでは、まだ行っていない初めての場所もある。アリーナツアーとは違う、ありのままの『ゆず』の歌を届けにいきたい」と抱負を語った。
この日は日本武道館で全国ツアーの最終公演。武道館仕様に構成も変え、ヒット曲「栄光の架橋」や新曲「桜会」、浅田真央(19)出演のCM曲「虹」など23曲を披露。3時間のステージで9000人を熱狂させた。
2人は「ライブを通じて、たくさんの人と出会えたことに感謝している。ライブという僕らの旅はまだ終わりません」と、今後も精力的にライブ活動を行っていくことを約束。30万人動員のツアー最終日を“完全燃焼”で締めくくった。