「サザエでございまーす」と、日曜日の茶の間にこだまする国民的タイトルコール。今月で放送四十周年を迎えた「サザエさん」のオープニングには、アナログ放送でのみ「ご覧のアナログ放送は二〇一一年七月に終了し、見ることができなくなります」というテロップが流れる。
「でもサザエさんの家のテレビはいまだボックス型のブラウン管テレビなんです。まぁ、サザエさんちの磯野家は、携帯電話どころか未だに黒電話を使用する化石級のアナログ家族なんですがね」(「サザエさん」ファン)
このままでは二年後、磯野家はテレビが見られなくなってしまう? 「東京サザエさん学会」代表の岩松研吉郎さんはこう推察する。
「原作での白黒テレビや電話の導入は、国民の世帯普及率が五〇%を超えてしばらく経った後にされています。今年五月の地デジ受信機の保有状況は六〇・七%ですから、磯野家もそろそろ地デジ化を考えている頃でしょう。ただ、アニメ版では時代設定を七〇年代前半で止めていますし、いきなり薄型大画面テレビが茶の間に来ると世界観を壊す恐れがありますからね。私としては地デジ化は“何事もなかったように無視する”と思いますよ」
AV評論家の麻倉怜士さんからはこんな名案が。
「いや、今の磯野家のテレビでもチューナーを付ければ地デジ放送の受信は可能です。でもどうせなら買い換えてほしいですね。磯野家のような大家族には50型以上がいいですね。どうせなら画面の端まできれいにみえるプラズマテレビかIPS方式の液晶にしたい。“サザエさん”のスポンサーは東芝ですから、REGZAの55型“ZH8000”をおすすめします」
地デジ化を推進する総務省地上放送課の飯倉主税さんも買い換えをすすめる。
「磯野家に地デジに切り替えていただけると普及のPR効果も抜群でしょう。総務省として個別の番組に意見は言えませんが、個人的には今後の展開を期待して見守っていきます」
地上アナログ放送最後の日となる二〇一一年七月二十四日は奇しくも日曜日。もしかしてその日、「波平、地デジを決断す」が放送される?
