浦上天主堂(長崎市)に残る「被爆マリア像」について、カトリック長崎大司教区は28日、戦後65年となる来年4月20日~5月1日にバチカン、スペイン両国で巡回展示すると発表した。スペイン内戦でナチスによる人類史上初の無差別爆撃を受けたゲルニカで4月26日に開かれる追悼式典会場でも展示される。
マリア像は爆心地から500メートルの至近距離にあった旧・浦上天主堂の祭壇に安置されていた。熱線を浴び、黒焦げになりながらも首から上だけが残り、戦後に廃虚の中から見つかった。
マリア像は85年にバチカンで展示されたほか、00年には旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の被ばく者を勇気付けるため、被害を受けたベラルーシで展示されたことがあり、3回目の海外展示となる。
自身も胎内被爆者の高見三明・カトリック長崎大司教(63)は「マリア像は人々に訴える力がある。世界平和のため欧州と連帯したい」。同行する「長崎の証言の会」代表委員の広瀬方人さん(79)は「二度と無差別大量殺りくが行われてはならない、というメッセージを発信したい」と話している。