米国トヨタ自動車販売は29日、運転席の下の取り外し可能なフロアマットがアクセルの操作を妨害して深刻な事故につながる恐れがあるとして、米国内で販売した約380万台を対象にリコール(回収・無償修理)すると発表した。対象はカムリやハイブリッド車プリウス、高級車部門レクサスなど人気車種で、トヨタとしては米市場で過去最大のリコールに発展するとみられる。
トヨタと米運輸省は、利用者に対して運転席側のフロアマットを取り外し、他のマットを取り付けないよう警告した。マットの影響で、アクセルのペダルを緩めてもアクセルがかかった状態となり、高速度が出て衝突や死傷事故につながる危険があるという。運輸省は「急を有する事項」(ラフード長官)としている。
対象は2007~10年モデルのカムリ、04~09年のプリウスをはじめ、アバロン、タコマ、タンドラ、レクサスのIS250、IS350、ES350の近年製造されたモデル。
AP通信によると、トヨタ車でアクセル操作の障害が関係したとみられる事故が102件報告され、カリフォルニア州では8月、レクサス車に乗った同州警察官と家族3人が衝突事故で死亡した。事故直前、車の速度は120マイル(約190キロ)を超え、車内から電話で「アクセルが動かない」などと通報があったという。
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