高速道路無料化の「明暗」と「功罪」 | フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

求人募集 福岡 博多 営業 テレアポ コールスタッフ
ハローワーク 就職 転職 求人 募集 アルバイト バイト
花粉症 除菌 除去 空気サプリ 営業代行 営業支援

民主党が掲げる高速道路料金の無料化は是か非かー。無料化に伴う経済効果は年間で2兆円とも試算され、観光地や関連業界の期待は大きい。一方で、鉄道やフェリーなど他の交通機関への影響は大きい。地球温暖化対策との整合性も疑問視される。マニフェストの現場からルポする。

 ■大渋滞の海老名SA

 「高速料金の引き下げで例年よりもお客さんが多くて…」。海老名SAで焼き芋を売る20代の女性は次々に訪れる客の応対に手を休める暇もない。

 22日午後の東名高速道路の海老名サービスエリア(SA、神奈川県)。秋の大型連休「シルバーウイーク」を行楽地などで過ごした人たちのUターンラッシュでごった返した。

 東名高速の上り線は22日夕に大和トンネル(神奈川県)付近で55キロの渋滞が発生。料金が「土日祝日で上限1000円」に引き下げられた各地の高速道路で交通量が増え、関連施設にも恩恵をもたらした。

 高速道路からのアクセスに恵まれる観光地もにぎわいをみせた。「名古屋」「岐阜」「湘南」…。来客者の8割以上が車で訪れ、シャチの迫力あるショーで人気の鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)ではシルバーウイーク期間中、専用駐車場に千葉県以外のナンバーがあふれかえった。

 自動料金収受システム(ETC)カードを提示すると入園料が10%割引されることもあって、3~9月で土日祝日の入園者数は前年同期に比べ24%も増加した。「九州といった遠隔地からの来場者も増えている」(鴨川シーワールド)という。高速料金が無料化されれば、さらなる来客アップが見込まれる。

 ■雇用6万人創出

 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは、高速料金が無料化されれば、経済波及効果は1兆9000億円に達すると試算する。「レジャー施設やアウトレットモール、カー用品などの需要が増え、雇用も約6万2000人増える可能性がある」と分析する。昨秋のリーマン・ショック以降、縮小する日本経済にとって、高速道路は「干天の慈雨」となる可能性がある。

 千葉県木更津市と神奈川県川崎市を結ぶ東京湾アクアラインのパーキングエリア「海ほたる」。自動料金収受システム(ETC)を利用する普通車で8月から平日も含め800円に値下げされた。

 その“効果”は大きく、駐車場には大阪や名古屋など各都道県ナンバーの車がずらりと並んだ。付近では10キロの渋滞が起きたほどだ。宮城県から来たという男子大学生は「高速料金が引き下げられたので思い切って来た」と話す。千葉県によれば、8月の交通量は前年と比べ1.5倍以上増えたという。

 一方、打撃を受けたのがアクアラインと並行するように千葉県富津市と神奈川県横須賀市を結ぶ東京湾フェリー(横須賀市)だ。アクアラインの通行料引き下げ以来、利用客の減少に頭を悩ましている。

 ■閑散とするフェリー

 8月以降は利用客が2割以上落ち込み、シルバーウイーク期間中も利用客がまばらな便もあった。仮にアクアラインが無料化された場合、「その影響は想像もできない」と、東京湾フェリーの担当者は苦悩の表情を浮かべた。

 瀬戸大橋の開通以前から、本州の岡山県玉野市と四国の高松市を結んでいた国道フェリー(高松市)も利用者が減少している。瀬戸大橋の通行料値下げのたびに減便や料金の割引などで対応してきたが、それでも3月以降は輸送台数がほぼ半減したという。

 影響は高速道路と陸路で競合する鉄道各社にも及ぶ。今年のお盆期間、JR旅客6社の輸送実績は、前年比8%減と大幅に落ち込んだ。

 「焦らずに国民の理解を得ながら実行したい」

 前原誠司国土交通相は17日未明の就任会見で、高速料金無料化の実現にこう意欲を示した。

 無料化はヒトやモノの流れを変える政策転換だ。フェリーや鉄道など他の交通機関に大きな打撃となるだけでなく、高速道路の利用が増えることで環境負荷の増大も懸念される。

 ■温暖化対策に逆行

 鳩山由紀夫首相は22日の国連気候変動首脳会合で、温室効果ガス削減の中期目標について「1990年比で2020年までに25%削減を目指す」と表明した。高速料金無料化について民主党は、渋滞が解消もしくは緩和される道路もあるため、二酸化炭素(CO2)の発生が抑制されると説明する。

 しかし、民間研究機関の「環境自治体会議環境政策研究所」の試算によれば、自動車などの運輸部門のCO2の年間排出量は835万トン増えるという。局所的に渋滞緩和の効果があっても、車の利用者が増えることで総合的にはCO2の排出量が増えるとみているからだ。

 同研究所の上岡直見主任研究員は「大胆な温室効果ガスの削減目標を掲げる一方で、CO2を増やす政策を取るのは矛盾している」と指摘する。

 高速料金無料化についての詳細な制度設計はこれからだが、関連業界への影響や環境対策との両立など課題は山積だ。高速道路無料化は民主党の政権担当能力を問う試金石のひとつなる。