小林聡美、もたいまさこ共演の「プール」が9月12日から公開となる。舞台はタイのチェンマイ、小さなプールがあるゲストハウスに集った5人の6日間の物語と、雰囲気はやはり、小林ともたいの2人が共演した「かもめ食堂」と「めがね」に近い。
・「プール」作品フォトギャラリー
もちろん内容は、前2作とはまったく違うものである。だが、出演者はお馴染みの面々で、相変わらずご飯は美味しそうと、雰囲気や空気感は似ており、事実、誰かに説明する際、「かもめ食堂」や「めがね」が好きだったら気に入ると思うよ、と簡単にまとめられてしまう。
そう考えると、ターゲットが層しぼれて、興収も「かもめ~」の5.8億円と「めがね」の5.2億円程度だろうと予測でき、2人の共演はプラスの面が多いはずだ。とはいえ、マンネリ化というマイナス面は否めない。それでも、制作サイドが小林ともたいの2人をキャスティングする理由は何なのだろうか。
例えば、所属事務所が同じだから?
「その可能性はゼロに近いと思います。というのも、演技派女優、個性派女優と称されている2人で、女優として確固たる地位を築いています。これが、一方が新人となると、話は別になってきます。新人の場合、知名度はもちろん、演技力の前例がないため、主要な役での起用は難しいものがある。となると、抱き合わせ商法ではないですが、売れっ子の俳優を出演させるからこの子も一緒にお願いと、同じ事務所に所属する俳優が、同じ作品に並ぶことが多くなるんです」。
そう話してくれたのが、映画業界の関係者である。事務所が同じというのが関係ないとすれば、2人の共演の背景にあるものは何なのか。
「やはり、ファンが多いということだと思います。映画だけではなく、テレビドラマ『やっぱり猫が好き』以来の2人のファンという方が非常に多く、そこが映画のターゲット層とバッチリ一致する。また、あの2人が出演していれば面白い作品に違いないという安心感もありますよね。制作サイドにとってもそうです。現場では様々な問題が持ち上がり、技術的な部分や日程等で頭を悩ますことが多いので、それに加えて俳優の方も、となると……。そのため、ベテラン俳優が1 人でもいると、安心して現場を任せられる。雰囲気作りだったり、コミュニケーションだったり。それに、演技で示して現場を引き締めてくれる。そういった存在はとてもありがたいんです。それが2人ですからね、制作者は現場が楽しいだけでなく、また一緒に映画を作りたくなるんだと思います」。
小林聡美、もたいまさこの2人はプライベートでも仲がよいと聞き、観客も制作サイドも2人の共演を求めている。となったら、共演本数の記録でも作っておきますか!