「高校野球・西東京大会準々決勝、日野15-5狛江」(26日)
第91回全国高校野球選手権西東京大会は26日準々決勝が行われ、5月2日にがん性リンパ管症で急逝したロック歌手・忌野清志郎さん(享年58)の母校・日野が、狛江を六回コールドの15-5で下し、同校初のベスト4に進出した。ブラスバンドが演奏する名曲「雨あがりの夜空に」の応援歌を背に、15得点の大勝。天国の清志郎さんに勇気をもらった後輩たちが、快挙を演じた。
◇ ◇
♪こんなとこで1本打っちゃうなんて 甲子園にこの夏行っちゃうなんて♪
清志郎さんの名曲「雨あがりの夜空に」が、神宮の杜にこだました。有名なサビの部分を、替え歌にアレンジした応援歌。このノリノリのメロディーに乗って、日野ナインが、初のベスト4進出を決めた。
初回に4点を先制するも三回に追い付かれる苦しい展開。だが、大先輩の見えないパワーに後押しされたのか、ナインは伸び伸びとプレー。初回に先制二塁打を放った3番・藤巻孟外野手(2年)は、同点とされた直後の四回にも適時二塁打を放ち、この日2安打2打点と大暴れ。その後は猛打が爆発。終わってみれば15-5の圧勝。自身の歴史を塗り替え夢の甲子園まであと2勝とした。
生前の清志郎さんは、母校を愛してやまなかった。同校でライブを行い、OBによる美術展には得意の絵画を闘病中でも出展。現役生たちにとって、身近に感じる偉大な先輩だった。
主将の小林典広捕手(3年)は、「(清志郎さんのことは)みんなで意識しています。今年お亡くなりになったということもあり、違う自分たちを見せたいと思っている」と、天国の大先輩のためにも勝ち抜こうと、チームは一丸になった。
ここまで多摩大聖ヶ丘、明大中野ら強豪私学を押しのけ勝ち上がってきた。その姿は、ロックを通して反骨の精神を歌い続けてきた清志郎さんの魂と、相通じる。次の準決勝では優勝候補の日大三と対戦。偉大な力を味方につけた日野ナインに、もう怖いものはない。甲子園でも、「雨あがりの夜空に」を響かせてみせる。