──『だめんず・うぉ~か~』のくらたまが妊娠5カ月を公表。
父親は「バツ3」で女性経験600人。
「浮気ですぐ別れるだろう」の声に、2人が猛ノロケ。──
──アツかった。取材の日、東京の最高気温は33・6度。2人が5月から同棲している都内のメゾネット住宅を訪ねた。
「これ、あなたの特集なの? 『奇才』ってあなたのこと?」
「くらたま」こと漫画家の倉田真由美さん(37)はまず、記者が持参した記事に目をとめた。2004年7月12日号のアエラ「奇才がつくる いかレスラー」。B級映画を買い付ける映画プロデューサーの叶井俊太郎さん(41)の審美眼を紹介する内容だ。
「この人、奇才とかカリスマバイヤーとか言われるけど、運がいいだけ。女にモテることが唯一の才能ですよ」
「言うね。ばっさりだね」
隣でニコニコしながら突っ込むのが、今は映画配給会社「トルネード・フィルム」の取締役で、倉田さんのお腹の赤ちゃんの父親である叶井さん。ちょうどこの記事が出たころ、2人は映画関係のパーティーで出会った。
■本棚が10分の7一緒
漫画『だめんず・うぉ~か~』で数々のダメ男をこき下ろしてきた倉田さんは、7月7日発売の週刊朝日の連載「フリドラ男」などで第2子の妊娠を公表。叶井さんを「バツ3」、女性経験500~600人の「3ケタ男」、学歴もお金もない「だめんず」と紹介。父親が「バツ5」という血筋だから、「私が最後の女(妻)になるかどうかは、かなり怪しい」「結婚するかどうか未定だ」と書いた。だが、2人はすでに「できちゃった再婚」を決めていた。
叶井 年末に生まれるので、その前に入籍します。福岡に住んでいるくらたまさんの長男(8)も呼んで一緒に暮らす予定。谷原章介もそうですよね。子育てってどんな感覚なんだろう。(元妻との間に)子どもはいますけど、正面から長く対峙したことはないからね。
倉田 息子には一度だけ会わせましたけど、混乱させないように「弟か妹ができるよ」としか言っていません。同居してダメなら変えていけばいいし。
初対面から5年後に再会。叶井さんのキケンな匂いに気づきつつも、彼の本棚を見たとき感動に突き動かされた。本や漫画の趣味が酷似していたからだ。
倉田 銀行員とつき合っていたときは「大人なのに漫画なんて」とバカにされた。元夫はまだ趣味が合うほうだと思っていたけど、元夫と10のうち1なら、この人とは7は合っている。
新居の3階にある4畳半の3面に並ぶ本棚には、『ワンピース』『バガボンド』など定番作品のほか、ジョージ秋山の『ラブリン・モンロー』など2人だけのツボもあるらしい。
倉田 見て、この人のDVDのラインナップ。一番お気に入りコーナーにあるのが、「ボーン・アイデンティティー」と「ロッキー」。ひねりがない。
叶井 いいじゃないか、好きだもん。ベタなものはいいんだよ。
倉田 褒めてるんだけど。映画の仕事をする人ってマニアに走りがちなのに、全然マニアじゃないし、それを恥じない。その俗物っぷりが似ているんです。私も職業柄「お薦め本」といった企画で売れ筋を薦めるのは恥とされるけど、東野圭吾がおもしろければ薦めたい。かといって大衆的すぎるとダメで、そのバランス感覚が近いんですね。
■モテてきた頑丈な自我
叶井 中学生のとき、鉄オタでサーファーでした。金髪で電車の写真を撮りに行ったら「叶井君は僕たちをバカにしてる」と避けられ、ヤンキー系の先輩には電車を撮るなと脅され、両方から無視された。味方は女の子だけだったな。
叶井さんはオール1の成績から都立園芸高校に入学。ハワイのインターナショナルカレッジに進み、ラジオ局のアルバイトから映画業界に転身。ホラーと勘違いして格安で買い付けた「アメリ」の大ヒットで一躍有名になったものの、独立した会社は経営難に陥り、個人的に倉田さんから約400万円を借りている。
倉田 高卒で学歴もお金もないけど、一切コンプレックスを持たない人。コンプレックスがないからタブーもない。こっちも忙しくないフリをしたり、子どものことで申し訳なく感じたりする必要がなく、損得勘定なくラクでいられる。ずっとモテてきたことがこの人の頑丈な自我の礎になっている。学歴も収入も、モテという絶大な自信の前では何てことない。
叶井 でもモテるためにはさ、学歴とか収入がないと。
倉田 違うって。それがなくてもモテてるじゃない。お酒を飲ませたり部屋を用意したりの努力もせずに、どうやってエッチに持ち込むの?
叶井 「つき合う前にカラダの相性を調べようよ」と言うと、たいてい「そうだね」って。
倉田 それ、遊び人の男がよく言うけど、女のために「理由」を作ってあげてるわけでしょ。
■初恋の人がくらたま
これこそ「だめんず」なのか。もしも浮気されたら見抜けますか?
倉田 一回こっきりの関係なら感情に動揺が生まれにくいから見破りづらいかも。3ケタも女性経験があると感覚が麻痺して恋愛できない男性が多い。でもこの人は、そこは“童貞”のようなものを持ち続けてくれていた。
叶井 「どんな女性がタイプ?」と聞かれて答えられなかった。初めて好きになった人がくらたまだから。
倉田 カラダの童貞は15歳で失ったけど、41歳まで「こころの童貞」は守っていてくれたんだ。
叶井 こころの中年童貞です。
倉田 でもみんなバカにする。「どうせ今までも同じこと言ってたよ」「恋愛はいいけど結婚はやめときな」って。
叶井 僕がいくら言っても信用してもらえないから、黙って見ててくださいよ、と言うしかないよね。4度目の正直のつもりなんだけど。
倉田 私にとって再婚はむしろリスクでしかない。仕事が充実していて子どももいて、お金がそこそこあって、離婚して新しい恋をする免罪符も手に入れた。夫の生活まで抱える可能性がある再婚は重荷でしかない。でも、もし彼が働けなくなったら、私が食わせていきます。すべてを受け入れてもいいという覚悟を、この人に初めて教わったんです。