自民、奇妙な静けさ 鳴り潜めた「麻生降ろし」 派閥領袖「腹の探り合い」 | フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

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東京都議選の投開票を12日に控え、自民党は奇妙な静寂に包まれている。麻生太郎首相が主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)出席のためイタリア外遊中である上、解散を見据え、多くの衆院議員が選挙準備を本格化させ、地元選挙区に張り付いていることが大きいが、都議選で自民党が大敗すれば「麻生降ろし」が本格化するのは必至の情勢だ。派閥領袖らはさまざまな思惑を秘め、水面下の動きを続けているが、自民党への逆風をはね返すような好材料は見つかっていない。やはり嵐の前の静けさなのか。(石橋文登)

 
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 「麻生さんはリリーフピッチャーだ。衆院選後に新総裁を選べば、また民意を得ない総裁となる。だから総裁選をやって先発ピッチャーを選ばなければ…」

 ≪動けば戦犯?≫

 8日午前11時、武部勤元幹事長は党本部5階の党改革実行本部長室で1回生議員らの勉強会「新しい風」の総会を開き、おなじみの総裁選前倒し論をぶち上げた。だが、出席者はわずか5人。首相の「信任投票」を呼びかける清水鴻一郎衆院議員だけが「そうだ!」と合いの手を打ったが、他の議員は口をつぐんだ。

 7日にも不穏な動きがあった。「反麻生」の急先鋒(せんぽう)である山崎拓、加藤紘一の両元幹事長が7日午後、高村正彦前外相、船田元元経企庁長官らを国会図書館に集め、秘密会合を開いた。山崎氏らは都議選後の政局に向け、党内の雰囲気を探りたかったようだが、出席者からは「麻生降ろしになると党のイメージがますます悪くならないか」など消極論が相次ぎ、何の結論も得ないまま終わった。

 麻生降ろしが本格化しない最大の理由はここにある。もし都議選後に首相を退陣に追い込めば、安倍晋三元首相、福田康夫前首相に続く「政権放り出し」批判を浴び、誰が新総裁になっても自民党は「政権担当能力なし」のレッテルを張られてしまう。加えて「ポスト麻生」有力候補が絞り込めない状況で総裁選となれば、候補乱立となり、党が瓦解する危険性もある。各派閥も存亡の危機に陥りかねないだけに各派領袖は互いの「腹の探り合い」を続けているが、合従連衡は一向に進んでいない。

 また、いま声高に麻生降ろしを叫べば、都議選敗北の「戦犯」にされかねない。反麻生勢力のリーダーである中川秀直元幹事長が鳴りを潜めているのは、それを考慮したからだろう。

 ≪好転の兆し見えず≫

 とはいえ、各種世論調査で都議選の苦戦は伝えられるにもかかわらず、事態に好転の兆しは見えない。自民、公明両党は、民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金収支報告書の虚偽記載問題の追及を続けているが、世論の反応はいまひとつ。東国原英夫宮崎県知事や橋下徹大阪府知事ら地方首長との連携も思うように進んでいない。

 自民、公明両党の幹事長、国対委員長らは8日朝、都内のホテルで善後策を話し合ったが、今後の国会対応や都議選での協力を確認しただけで30分ほどでお開きとなった。

 一方、首相は外遊先で同行記者団との懇談を拒否するなど相変わらず強気を装い続けるが、自らへの逆風の強まりは敏感に感じ取っているようだ。サミット出発直前の6日午後3時、党本部の総裁応接室で細田博之幹事長らと政権公約(マニフェスト)の打ち合わせをした際、首相はこう注文を付けた。

 「マニフェストの冊子に私の写真を使うなら中の方のほんの一角でいい。決して表紙には使うな。女性が電車などで読みやすい冊子にしてほしい」

 9カ月半前、首相は「選挙の顔」として党総裁の座に就いた。党内の「心変わり」は、首相の脳裏にどう映っているのか。