日銀短観 整備投資失速、曇る先行き 製造業DI、2年半ぶり改善 | フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

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日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査(短期)で、企業の景気判断の目安となる大企業製造業の業況判断指数(DI)はマイナス48となり、2006年12月調査以来2年半ぶりに改善した。ただ、09年度の設備投資計画は前年度比24.3%減と、6月調査としては過去最大の落ち込みを記録。企業が日本経済の先行きに対し、慎重な姿勢を崩さない姿が鮮明となった。

 DIは景況感が「良い」と回答した企業から「悪い」とした割合を差し引いた数値。日銀が3カ月ごとに全国約1万社を対象に実施しており、今回の調査は6月10日を回答基準日として実施された。

 「予想以上の反響だ」。トヨタ自動車の堤工場(愛知県豊田市)関係者は、ハイブリッド車(HV)の新型「プリウス」の人気にうれしい悲鳴を挙げる。高い環境性能を誇りながら最低205万円という低価格を実現したプリウス。エコカー減税などの追い風を受け、生産工場は受注の伸びに対応するため、フル稼働状態だ。

 6月短観では、大企業製造業の景況感が過去最悪の水準だった前回3月調査からの反動もあり10ポイント改善。「自動車」は米国向け輸出が持ち直し、過去最低となった前回のマイナス92から13ポイントも上昇した。

 こうした動きは、エコカー減税や家電のエコポイントといった政府の経済対策に頼る分野に集まっている。

 半導体専業大手のルネサステクノロジのように、ETC(自動料金収受システム)車載器向けの半導体の生産を09年度上期中に従来の3倍増となる月産60万個に引き上げる計画も、事情は変わらない。3月にETC利用者を対象に土日祝日の高速道路料金割引が導入されたのをきっかけに、カー用品量販店などでETC車載器の販売が急増したのだ。

 プリウスを生産するトヨタの堤工場とトヨタ車体の富士松工場(愛知県刈谷市)は5月から残業再開や増員に踏み切ったものの、他の工場は減産体制のまま。改善傾向は極端な“まだら模様”になっている。

 大企業非製造業のDIをみてもマイナス29と2年半ぶりの改善とはいえ、改善幅はわずか2ポイント。大企業より中小企業は総じて厳しく、製造業はマイナス57で横ばい。非製造業ではマイナス44に悪化している。

 減産の緩和について、新日本製鉄の宗岡正二社長は「55%程度の足元の稼働率が7~9月には60~70%に戻りそうだ」と期待を示すものの、景気回復については「確かな足取りとは必ずしもいえない状況だ」と警戒感を崩さない。

 事前の予想を下回る設備投資の悪化は、景気の先行きに暗い影を落としている。

 09年度の設備投資を前年度比300億円減らす旭化成の伊藤一郎副社長は、「汎用品の能力増強は先送りする」と話す。各国の経済対策で持ち直した輸出入がどこまで回復するか不透明なだけでなく、個人消費の低迷で国内需要の将来も読みにくい。今のところ、「設備増強に踏み切れない」というのが企業の本音だ。

 設備投資は個人消費と並び成長を牽引(けんいん)するエンジン役。それだけに、設備投資の失速はわずかでも明るい兆しの見え始めた景気にとって、痛手となるのは避けられない。「今年度前半に下げ止まり、後半以降に持ち直す」日銀の景気回復シナリオ通りに進むか。予断を許さない状況になってきた。