午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸。連日の年初来高値更新となり、一時9600円台を回復した。寄り付きは前週末の月末ドレッシング買いの反動が出るのではないかとの思惑もあり、小幅な反落となった。ただ、想定したほど売り込まれなかったことや、中国の5月PMIが景気判断の分かれ目となる50を3カ月連続で上回ったことなどをきっかけに先物に大口の買いが入り、踏み上げ的に上昇した。
ドル/円が94円台まで円高方向に進んだものの、しっかりとした展開となり、市場では「ここまで何度か9500円で跳ね返されてきたが、やっともう一段上の段階に入ったのかもしれない」(国内証券)と期待する声が出ている。
前場の東証1部騰落数は値上がり1133銘柄に対して値下がり432銘柄、変わらずが125銘柄。東証1部売買代金は7475億円。
大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部部長の高橋和宏氏は「日経平均の9500円が抵抗線となっていたが、これを抜いたことで買い戻しも入り上げ幅が拡大している」と述べた。
直近の2週間をみると海外投資家の売りが止まってきている一方、投信設定額や新興市場の活況などから個人投資家が動き出しているとの指摘も多く、需給の改善が鮮明だという。東洋証券・ディーリング部シニア・ストラテジストの児玉克彦氏も、日経平均が9500円からもう一段上の水準に入ってきたと期待する。「今週中には25日移動平均線と200日移動平均線が交差するゴールデン・クロスとなり、買いのサインが出れば強気の投資家が一層、増えるのではないか」とみている。
東京市場の前引け直後、米ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>が6月1日に連邦破産法の適用を申請する方針が米政府高官から明らかにされた。3カ月以内の再建を目指すという。
大和証券SMBCの高橋和宏氏は「中長期的にみれば不透明な要素もあることは注意しなければならない」としながらも、市場は短期的に起こりうることは織り込んだとみている。
個別銘柄では、ソニー<6758.T>が買われた。トヨタ自動車<7203.T>、キヤノン<7751.T>は軟調。大手銀行株は三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>が下落した半面、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>は上昇するなどまちまち。
国際商品市況の上昇や中国PMIの数字を受けて、コマツ<6301.T>などの中国関連株が買われたほか、商船三井<9104.T>などの海運株や国際石油開発帝石<1605.T>など資源株が堅調だった。
オリックス<8591.T>が軟調。出資先のジョイント・コーポレーション<8874.T>が29日に会社更生手続きの開始を東京地裁に申し立て、経営破たんしたことを嫌気した。