第62回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されている、菊地凛子主演『マップ・オブ・サウンズ・オブ・トーョー(原題)』の記者会見が現地時間23日、行われ、菊地、スペイン人のイザベル・コイシェ監督、同男優のセルジ・ロペスが出席した。
同作品はコイシェ監督が2006年に、映画『あなたになら言える秘密のこと』が東京国際女性映画祭に招待されて来日した際に浮かんだアイデアを実現したもの。表の顔は築地の魚河岸職人、ウラは殺し屋というリュウ(菊地凛子)が、ワイン店を経営するデヴィッド(セルジ・ロペス)の殺人を依頼されるも、恋に落ちてしまうというラブ・サスペンス。
映画の冒頭でいきなり、リュウに殺人を依頼する日本人ビジネスマン(中原丈雄と榊英雄)がロシア人との商談の席で女体盛りをしているシーンが登場。ほか、リュウと依頼者の待ち合わせ場所が、浅草・花屋敷の観覧車だったり、リュウとデヴィッドが行くラブホテルの部屋が痴漢プレーマニア向けの電車車両だったりと、エキゾチックジャパンが盛りだくさん。日本での公開は現時点では未定だが、いろんな意味で話題性はバツグンだ。
記者会見でも、女体盛りに関する質問が飛び、コイシェ監督は「ロスへ行った時に女体盛りを初めて見たんだけど、海外の人は日本では皆、ああいう事をしていると思っていたのね。でも、15年前にわたしが初めて日本へ行ったとき、わたしたちと何もかわらないんだなと知ったの。だからあえて、あのシーンを出したの」と確信犯だったことを説明。また、ラブホテルについては、「わたし自身はああいう場所でセックスしたことはないけど(笑)、面白いし、ああいうファンタジーは誰でも持っているんじゃないかしら?」と語った。
一方、菊地にとっては『バベル』『ブラザース・ブルーム』に続く、海外作品となったわけだが、出演の理由について「監督の映画を3本見て、女性の視点を描ける素晴らしい監督だと思い、脚本を読まずに出演を決めました。今のわたしにとって大切なのは、演じる役がどれだけ、わたしに経験を与えてくれるか。セックスシーンもたくさんあったし、(役の)バックボーンも複雑だったけど、難しい役こそ今、やるべきだと思ってます。現場も、(『バベル』に続き)ラテン系の監督で、仲間意識があって、一緒に映画を作っている感覚がした。お互いが信頼し合っていて、パーフェクトな現場でした」と、笑顔で語った。