◇乗用車利用4割減 GW予約もガラガラ
土・日・祝日に上限1000円となるなど自動料金収受システム(ETC)搭載車の高速道路料金が大幅に引き下げられた影響で、県内のフェリー会社が大きな打撃を受けている。周南市の徳山港と大分県国東市の竹田津港を結ぶ周防灘フェリー(周南市)は3月28日からの高速道料金引き下げ後、乗用車が前年同期の4割減、車両旅客が2割減と大きく落ち込み、「このままの状態が続けば航路の存続も難しくなる」と悲鳴を上げている。【内田久光、近藤聡司】
周防灘フェリーによると、3月28日~4月20日(24日間)の利用状況は、乗用車が889台(前年1509台)で41・1%減、車の同乗者を含む車両旅客が2884人(同3774人)で23・6%減と前年同期を大幅に下回った。特に土・日の下げ幅が大きく、春休み期間中の土・日は、前年に1日100~150台だった乗用車が50~70台ほどに、同じく350人前後だった車両旅客が150人前後にまで減った。1年の稼ぎ時で満員の便も出る大型連休中の予約も「今の時点で例年の半分以下」という。
同社は昨夏まで続いた燃料油価格の高騰を受け、従業員を約70人に半減するなど経営改善を進めてきた。しかし、今回の高速道料金の大幅割引で「09年度は20%減収が避けられない」(小川浄社長)と予測。山口、大分両県に年間計約4000万円の港湾施設使用料の減免を求めるなど支援を訴えている。
柳井市の柳井港と松山市の三津浜港を結ぶ防予汽船(柳井市)も厳しい。19日まで23日間の利用状況は、乗用車が前年比32%減、車両旅客が13%減。この期間の土・日8日間でみると、車は同41%減、旅客は21%減だった。大型連休中の予約も「ガラガラの状態」といい、25、26日以降は土日にかかる深夜便(午後11時~午前5時台の往復4便)を運休する。
同社は「深夜のトラック利用が土日は少ない。利用者に迷惑をかけるが、経費削減で会社を存続させる」と説明。「利用者が戻る保証はないので大胆な値下げで対抗もできない。連休初日に高速道路の大渋滞が起きて、こっちに来てもらうことを本気で期待するほど」と頭を抱えている。