パナソニック、シャープ、ソニーの3社が新世代DVD規格のブルーレイディスク(BD)レコーダー市場で三つどもえの熱い戦いを繰り広げている。市場調査会社、BCN(東京都文京区)がまとめた3月の販売台数シェアは、2月にシャープに首位を明け渡したパナソニックがトップに返り咲いた。
パナソニックは、昨秋投入したフルハイビジョンのまま5.5倍(従来比)の長時間録画できる新商品効果で昨年9月から今年1月までトップをキープしてきたが、2月はシャープが1位に立っていた。ソニーは前月に続き3位だった。
各社とも相次ぎ春商戦向けの新商品をPRし顧客取り込みに躍起になっている。
2011年アナログ停波を控えデジタル機器へ買い替えが進むなか、フルハイビジョン画質のまま記録できるBDレコーダーの需要は、景気低迷の中でも高まっている。それだけに各メーカーはライバルへの差別化を打ち出そうと新製品開発にしのぎを削っている。
3月に首位を奪還したパナソニックの勝因は、2月1日に発売した「ブルーレイディーガ」4機種(店頭想定価格は10万円から)の商品特性にある。5.5倍の長時間録画に加え、今回、録画番組をワンセグ対応携帯電話で持ち出せる世界初の機能を打ち出した。
「大量に録画しても見る時間がない」との消費者ニーズに対応。「通勤時などいつでも見られるように便利さを打ち出したところ、需要喚起につながった」と商品企画グループビデオチームの石原毅さんは手応えを感じている。
一方、シャープは、3月27日から新製品「アクオスブルーレイ」4機種(10万円から)を投入し、再度、首位にチャレンジする。世界最長、フルハイビジョンのまま7倍の長時間録画をうたい文句に攻勢をかける。50ギガ(1ギガは10億)バイトのBDに最長で30時間以上録画できることから、「連続ドラマなど番組ごとに1枚のディスクに収められる」とデジタルメディア事業部第一商品企画部の伊藤公宜主事はメリットを強調する。
一方、ソニーも昨年11月以来のシェア3位の座を返上しようと、新商品を武器に巻き返しを図る。4月24日に「BDZ-A950」(14万円前後から)などを市場投入する。
メーカーを選ばずにどのハイビジョンテレビでも美しく録画できる高画質回路「クリアス」を最大限PRするとともに、番組再生中に名前を選ぶだけで出演番組が検索できる「気になる検索」機能など利便性もアピールする。
市場調査会社、BCNによると、09年3月時点でレコーダー全体のうち、BDレコーダーの販売台数は59.4%、金額ベースで74.3%を占め、普及が進んだ。
ハイビジョン映像が主流になっているだけに、「レコーダーの選択も映像がきれいに残せるBDレコーダーが主流になっている」(ヨドバシカメラ)ことから、春商戦の行方が注目される。