新車販売が大きく落ち込む中で、自動車各社が「認定中古車」の販売強化に乗り出している。自動車販売店などが一定の基準に即した点検整備を実施する認定中古車は、通常の中古車よりも割高だが、整備の行き届いた保証が得られるとして人気が高まっている。このため、自動車各社では認定中古車をエントリーモデル(入門車)と位置づけて販売体制を強化し、将来の新車販売にもつなげる構えだ。(川上朝栄)
自動車販売店では、走行距離や登録年数などに応じてユーザーから中古車を下取りし、一定の整備を施したうえで販売している。ただ、こうした下取り車の大半は業者向けのオークションに出品されるため、買いたたかれる場合も多いという。認定中古車として自社で販売すれば値崩れを防ぐことができ、販売店にとっても収益基盤を確保できる。
日産自動車では、4月から認定中古車を取り扱う系列販売店を「U-CARS クオリティショップ」として統一し、ブランド化を進める。平成23年までに全国650店を同ショップに変更し、年間15万台の販売を目指す計画だ。
また、トヨタ自動車は高級車「レクサス」の認定中古車の品ぞろえを強化する方針。レクサスをめぐっては今年に入ってハイブリッド専用車(HV)やSUV(スポーツ用多目的車)など新モデルの投入が相次ぐことから、「買い替え需要が見込まれる」(トヨタ)からだ。
インターネット上で取引可能なレクサス認定中古車を現状の約500台から、2年後までに1000台規模に増やす。今年1~2月の国内のレクサス販売台数は前年比6割減と不振が続いているが、認定中古車の品ぞろえを増やすことで巻き返しを目指す。
輸入車各社はサービスの拡充で認定中古車の販売増を図る考えだ。アウディジャパンでは、3月から認定中古車に付与されている1年間の保証期間を、さらに1年延長するサービスを開始。ポルシェジャパンは、1年間の保証期間終了後も初年度登録から最大9年まで保証が延長できるサービスを展開している。3月に千葉県柏市に認定中古車ギャラリーを開業し、顧客基盤の拡大に取り組む。