日本テレビの報道番組「真相報道バンキシャ!」が、虚偽の証言に基づいて岐阜県庁の「裏金作り」を放送した問題で、岐阜地検多治見支部は30日、同県中津川市駒場、元土木建設会社役員、蒲保広被告(58)=別の詐欺罪で公判中=を業務妨害罪で岐阜地裁多治見支部に起訴した。
起訴状によると、蒲被告は08年11月7~22日の間、中津川市内で、取材担当者に「県恵那土木事務所は事務所発注工事の請負代金を水増しして業者に支払ったうえ還元させる方法により、裏金づくりを行っている」などとウソを言い、キャッシュカードや偽造した銀行取引履歴書などを渡し、同月23日に放送させた。放送により、県に11カ所955件に上る発注工事について一斉点検させるなど、業務を妨害したとされる。
捜査関係者によると、蒲被告は県警の調べに対して「テレビ局からの謝礼ほしさからだった」と動機を話しているという。
また同被告は、架空工事で同県中津川市から公金約80万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われており、今回の虚偽証言について「中津川市での公金詐欺の構図を県に置き換えて話した」と供述しているという。
古田肇岐阜県知事は「裁判の中で事件の真相がさらに明確になることを期待したい」とのコメントを出した。【山田尚弘】
▽日本テレビ総合広報部の話 不十分な取材で虚偽証言を報道し、視聴者、岐阜県関係者に多大なご迷惑をおかけしたことをおわびします。テレビを通じて犯罪行為が行われ、起訴される事態を招いたことを深く反省し、再発防止に努めます。