リサイクルケータイとはどんな品? メリットは何?
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一昔前のように新しいケータイへと、コロコロと乗り換えることが難しくなっている。理由はケータイ本体価格の高騰だ。販売奨励金が見直され、いわば正規価格に戻ったケータイは、最新モデルへの乗り換え価格が4万~7万円程度もする。割賦販売による本体購入もできるが、端末価格ばかりに目がとまる。乗り換えを尻込みしてしまう人も少なくないだろう。
こうしたケータイ価格高騰やエコ意識の高まりを背景に、にわかに注目され始めているのが「リサイクルケータイ」。つまりケータイの中古販売だ。読者の多くは、ケータイは新品が当たり前。中古品を購入する選択肢など、考えたこともない人ばかりだろう。使い終わったケータイは部屋の片隅でほこりをかぶっているか、廃棄処分にするだけ。希望者がいれば友人などにあげることもあるが、販売店で売ったり買ったりする意識はまだ低いのが一般的だ。
中古品と聞くと真っ先に品質が気になる人もいることだろう。もちろんボロボロのケータイが売られているわけではない。販売店の買い取り基準に達している完動品だけだ。通話テストやボタンなどの動作テストをクリアしたものだけが買い取られ、クリーニング後に個人データを消去する。こうしてリサイクルケータイとして生まれ変わり、再び販売されているのだ。
新品とリサイクルケータイ。大きく違うのは、前オーナーがいたということ以外にもある。新品ならモデルチェンジするまで、いつでも購入できる。ただリサイクルケータイはすべてが1点物。同じモデルのケータイでも、本体の状態は1台1台異なる。「いいなぁ…」と思ったリサイクルケータイを見つけても、誰かに買われてしまえばそれで販売終了。もう2度と、お目当てのリサイクルケータイにはお目にかかれないのだ。
このように新品のケータイとは、ちょっと異なるリサイクルケータイの販売形態。実際、どのような品がリサイクルケータイとして販売されているのか。本体の状態から価格、購入時の確認事項など、気になるポイントを紹介していこう。
リサイクルケータイの本体状態と価格は?
では、もっとも気になる品質と、販売価格についてみていこう。首都圏や関西圏でケータイショップ(販売代理店)を21店舗展開する「イーブーム」(日本テレホン)では、本体の状態を4つの項目で示している。「キズ」「保証書」「説明書」「箱」の有無だ。すべて「○」となっていれば、本体状態は良好。逆にすべて「×」なら販売価格も低くなる。そこでリサイクルケータイを取り扱う「イーブーム」の武蔵小山店でキズ「あり」と「なし」のモデルでその差を確かめてみた。
比較したケータイは、FOMAの2006年夏モデル「F902iS」と「D902iS」。3月10日時点の販売価格は、キズありのF902iSが5600円、キズなしのD902iSが9300円だった。まずは状態が悪いとされていたF902iSからみていこう。キズありという状態表示にもあるように、本体側面や背面には使用感がある。使い古されたという感もあるが、正直、このくらいのキズは、普通に使っていれば仕方がない。端子部分はきちんとクリーニングされ、キレイになっていため、汚れているという印象は持たなかった。ヒンジ部分のがたつきや、ボタン部分の不具合も全くない。
次はキズなしとなっていたD902iS。こちらは、ほぼ新古品のような状態といえる。スライド式ケータイのため、キズがつきやすい液晶部分も写真を見ての通りキレイだ。ほとんど使っていなかったのか、または液晶保護フィルターを張るなどして、丁寧に扱っていたのだろう。2年以上前のモデルとは思えないほどだ。キズなしとして販売されているリサイクルケータイなら、新品同様の状態も期待できる。
3月10日にイーブーム武蔵小山店で販売されていたリサイクルケータイの価格帯(FOMAの場合)は5000円台から2万円後半。2006年夏モデルから2008年夏モデルまでだった。最安値は本体状態にすべて「×」と評価された「SH902iSL」(2006年夏モデル)の5300円。この機種は、実際に手にとって確認できなかったが、状態は前ページで紹介した「F902iS」程度と考えればいいだろう。
一方、最高額は本体状態がすべて「○」と評価された「N906iμ」(2008年夏モデル)の2万8000円。このほか、キズだけが「○」で残りが「×」の「P906i」は2万6300円。同じP906iでもキズと保証書が「△」がついたモデルは2万3900円。同じ2008年夏モデルでもモデルや本体状態によって販売価格に差がみられた。
実際にリサイクルケータイを購入する場合は、実物を手に取り、確認する作業が間に入る。状態に納得してから購入するため、これまで「不具合などによる返品はほとんどない」(イーブーム武蔵小山店 店長 木村 仁氏)という。なお、一番消耗の激しいバッテリーについては、保証外となる。発売された時期が新しい機種ならそれほど問題なさそうだが、2年以上前に発売されたモデルは、バッテリーパックの交換を前提に考えた方が無難だ。交換用のバッテリーパックは1000円~1500円程度。ドコモショップなどの正規店の店頭で購入できる。
今回は、たまたま2008年夏モデルまでしか販売されていなかったが、時期や店舗によっては2008年秋冬モデル以降のモデルも、リサイクルケータイとして取り扱う。当たり前だが、新しい機種ほど価格は上がるものの優良機種が多い。古い機種は手頃だが使用感があったり、付属品に欠品が多いものが目立った。できるだけ安く優良モデルを手に入れたいなら定期的にショップに通い、型の古いモデルで「キズなし」と評価された“掘り出し物”を探し出すのが賢い買い方といえそうだ。
乗り換えやすさが魅力だが、低料金プランへの変更は不可
リサイクルケータイが注目される理由の1つに“乗り換えの手軽さ”がある。現在、主流となっている3Gケータイは、電話番号などの契約情報が収められた「SIMカード」で管理されている。つまり同メーカーのケータイなら、このSIMカードを差し替えれば、自分のケータイに早変わりするわけだ。この関係は、相手がリサイクルケータイであっても変わらない。新品に乗り換えるには、高額な端末代金を支払わなければいけないが、リサイクルケータイならその費用を抑えられる分、乗り換えが手軽になる。
特にNTTドコモとソフトバンクモバイルユーザーなら、登録変更の手続きは簡単。ケータイ本体に装着済みのSIMカードを、新しいケータイに差し替えるだけ。この簡単な作業だけで、自分のケータイとして利用できるようになる。電話帳やお気に入りなどの個人データを移せば、使い勝手もそのままだ。データの移行はショップでもやってもらえるし、自分でもできる。かなり使い込んだ3Gケータイを今使っていて、そろそろ乗り換えたい…と思っている人は、程度のいいリサイクルケータイを選べば十分に満足できるはずだ。
ちなみに、FOMAなら905i以降の機種に対して「バリューコース」という低料金プランが用意された。リサイクルショップでも905i以降の機種が多数販売されている。これらのバリューコース対象機種を購入して、月額980円からのバリュープランに切り替えたいと考えた人もいるだろう。だが、残念なことにリサイクルケータイを購入しても、バリューコースへの変更はできない。料金プランは、乗り換え前のコースがそのまま引き継がれる。旧料金プランの人は、乗り換えても旧料金コースのまま使い続けることになる。逆に、905i以降の機種を購入してバリューコースに変更済みの人が905i以前の機種に変更した場合は、バリューコースのまま旧機種を利用できる。
リサイクルケータイとは、乗り換え時の端末代を抑えることと、2年契約などの縛りがなく自由に使える手軽さがメーンとして考えるといいだろう。
自宅に余っているケータイは買い取ってもらえるのか?
さて、機種変更し終わったら、今度は手元の機種を買い取ってもらうことも考えてみてはどうだろう。水没歴があったり、本体にキズが目立ち状態が悪いと判断されたもの、または古い機種は買い取り対象外となることもあるが、廃棄前に買い取ってもらえるか聞いてみよう。イーブームの武蔵小山店ではFOMAの場合取材時点で、「902i」以降なら買い取り対象としているという。
できるだけ高く買い取ってもらうには、購入時のチェックポイントにもあったように、4つのポイントが大切になる。本体のキズ、説明書、保証書、そして外箱だ。すべてをクリアすると、買い取り額が高くなる。
これまで外箱を捨てていた人は、リサイクルしたいなら外箱もきちんと保存しておくことをお勧めしたい。液晶に保護フィルムを張ったり、キズが付かないように丁寧に扱っておけば、1年、2年後でもリサイクルケータイとして活躍できるはずだ。
財布にも地球にもケータイにも優しい“携帯のリサイクル”。ネットオークションのように、実物を見ずに購入するのには抵抗感があっても、街中のケータイショップで取り扱っているリサイクルケータイなら新品を購入するのとそれほど変わらない。実際に商品を手にとって、購入するかどうかを吟味できるのは大きな安心感がある。リサイクルケータイへの関心がより高まれば、品ぞろえも増えていき、ますます魅力が増すことは間違いない。そろそろケータイを機種変更しよう……と考えている方がいたら、新品だけではなく、リサイクルケータイにも注目してみてはいかがだろうか。