ロックバンド・X JAPANのボーカリストでソロシンガーとしても活動するTOSHIが、25日に発売するシングル「大地をしずめて」で、妻で歌手のWANKU（守谷香）と夫婦デュエットを披露する。このほどORICON STYLEの取材に応じたTOSHIは「共に逆境を乗り越えてきたことが、楽曲の深さに繋がる」と、同作へ自信をみなぎらせる。12年間寄り添ってきた妻とのハーモニー。その旋律を事細かに紐解いていくと、TOSHIとWANKUの絶妙な夫婦観が垣間見えてくる。TOSHIが考える夫婦デュエットの魅力とは？
妻・WANKUとの2ショットジャケット写真
今回の夫婦デュエット誕生のきっかけについてTOSHIは、昨年9月末に始動したプロジェクト『TOSHI DUET』の1stシングル「永遠に旅すること」のカップリング曲「少年」の制作中に、「妻に仮歌を入れてもらったら僕の声とマッチングして」と、説明。妻はかつてアイドル歌手だったという経緯もありながらTOSHIは「たまたまの産物でしたよね」とシンプルに語る。
「大地を～」は、かつて2人で訪れたインドの地で、貧困な生活を強いられていた子供たちの想いをベースに“心の叫び”を表現。WANKUの歌声を「あまり主張のない声」と例えつつも、それが“ピュアで純真な子供”を連想させる声と言い換えるTOSHI。「僕の強い声と彼女の囁く声があいまって、バランスが取れている」と2人にしかできないハーモニーを全面に押し出す。
WANKUの声の魅力についてTOSHIは“安心感”と“安定感”をあげ、「妻は大物なんですよ」という言葉も飛び出した。とあるステージで一緒に歌った時のことを引き合いに「歌い出したらドシッと構えたキャラになっていて、圧倒されたんです。僕の方が背が小さいというのもあるんですけど、僕（の存在感）がちっちゃく感じるんですよ」と笑いながらも妻の偉大さに胸を張る。
そもそもデュエットは相手が妻でなくても良い。だが、妻との絶対的な信頼関係があるからこそ「夫婦でやるのがポイントだった」と語気を強める。TOSHIはおもむろに口を開き「今、（世間では）家庭が崩壊したり殺伐してたりして、愛や潤いがないという環境があると思うんです」とし、そんな状況に「いろんな難題を共に乗り越えることは幸せなこと。僕らの曲で少しでも愛、勇気を与えられる役割があれば」と一石を投じたいという想いも含まれていることを明かした。
X JAPANやソロでもない今回の“夫婦デュエット”に、新たな可能性として手応えを感じているTOSHI。更なる展開を視野に置き「妻と一緒に模索してやれるのは楽しいですよ」とサングラス越しに目を輝かせた。
デュエットソング「大地をしずめて」はシングル「大切なもの」と同時リリースで3月25日よりコンビニエンスストア全国ローソンにて先行発売。4月25日より一般発売。