「おくりびと」「つみきのいえ」の日本映画が外国語映画賞と短編アニメ賞のダブル受賞に輝いた米アカデミー賞の発表から一夜明けた24日、東京都内の大型書店では原作本が飛ぶように売れ、フェアの企画も浮上。また、DVDの販売元には受注が殺到し、受賞の熱は冷める気配がない。
「おくりびと」の原点となったのは、青木新門さんの著書「納棺夫日記」(文春文庫、490円)。平成8年7月に刊行され、12年で8万部売れた。昨年9月に映画が公開されると口コミで大ヒットし、5カ月で7万部が増刷され、販売部数は15万部を超えた。
今回、アカデミー賞の受賞で注目を集め、売れ行きが加速するとみられ、発売元の文芸春秋では9万部の増刷を決定した。
東京・丸の内の大型書店「丸善」でも、原作本を手に取る人が目立ち、丸善は「普段なら1日に2、3冊売れるが、受賞後は半日で2けたの売れ行き」としている。
ただ、在庫が少なく、早ければ24日中には品切れになる見通しで、3月まで入荷できない状態だといい、丸善の担当者は「フェアを予定しているが、少し先に延ばすことになる。受賞の波に乗りたいんですが…」。
一方、一躍脚光を浴びることになったのが「つみきのいえ」。ひとり暮らしの老人が家族との思い出に浸る、約12分間の作品で、DVD(東宝、1995円)や、加藤久仁生監督の絵で同名の絵本も出版されている。
DVDは昨年10月24日に発売された。初回は1200枚の販売だったという。アカデミー賞受賞で、受注が殺到し、在庫切れの状態に。早速、追加生産を決定したという。東宝映像事業部は「ブームが続くと予想され、どれだけ売れるのか見当もつかない」とうれしい悲鳴をあげている。