日本相撲協会の武蔵川理事長(61)=元横綱三重ノ海=が6日、角界の大麻問題再発を受け、監督官庁の文部科学省に謝罪と事情説明に行く方針を示した。元幕内若麒麟真一容疑者(25)=本名・鈴川真一=の逮捕後、武蔵川理事長は事情説明には行かない姿勢を貫いていたが、この日午前、塩谷立文科相が事情聴取の意向を示唆したことで、一転して態度を変えた。
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きっかけは塩谷文科相の記者会見での談話だった。「これだけ度重なるということは(協会運営は)今までの状態ではすまない。話し合う機会を持ちたい」。席上で「改善命令」の可能性も示唆し、協会をけん制した。これを受け、武蔵川理事長は「行きますよ。いろいろな報告をしなきゃいけないし」と明言。元若麒麟容疑者の逮捕後、一貫して文科省の訪問を否定してきたが、文科相の発言に腹をくくった。
協会ナンバー2の伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)と訪問することが濃厚で、先だって今後の再発防止策を協会内部で練る。日取りは指定されていないが、早ければ来週にも文科省に出向く。生活指導部特別委員会の委員長も務める伊勢ノ海理事は「(改善命令は)なんと言われようと弁解しようがない」と恐縮しきり。対策案は薬物乱用対策の尿検査が軸で、今月中にアンチ・ドーピング委員会を開き具体的な実施方法を話し合う。
07年9月には時津風部屋の力士暴行死事件を受け、当時の渡海文科相、松浪文科副大臣に北の湖前理事長(元横綱北の湖)が呼び出された。事件の真相究明、事件関係者の処分など5項目の指導を受けた。
「改善命令」は行政指導と違って強制力があり、一般的に法人が法令違反をした場合に下されるもので、実際に出る可能性は不透明。しかし、大臣の口からこの言葉が出た事実は重い。「外部の人に役員に入ってもらったが、ほかにも改善すべき点はある」と塩谷文科相。協会に新たな宿題が突き付けられた。