出店・改装、生き残りへ厳選 J・フロントなど“集中投資” | フィトンチッド 花粉症 SEO アクセスアップ C.Iサポートセンター

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大規模改装が相次いでいた百貨店各社は、昨年来の販売不振により出店のとりやめや改装計画の見直しを進めている。大丸が浜松、西武百貨店が仙台への出店を断念。伊勢丹や小田急百貨店などは本店の改装を先送りした。旗艦店への集中投資や、好調な低価格品投入の積極化など“選択と集中”が顕著になっている。

 ≪「即効性がない」≫

 J・フロントリテイリング(JFR)は1月26日、傘下の大丸の浜松出店を中止すると発表した。浜松市は人口約82万人と静岡県で最も多く、出店を予定していた浜松駅周辺で競合する百貨店は1店のみ。「十分成長が見込める」と2007年8月から準備を進めていた。しかし昨年来の消費不振を受け、収益が見込めないと出店を断念した。

 JFRはこれまでにも傘下の大丸と松坂屋の各店で春秋の売り場改装なども原則凍結する方針を打ち出している。奥田務社長は「コスト削減は聖域を設けない。ブランドの入れ替えなどは即効性がないのでやらない」と話す。

 一方、ミレニアムリテイリングも昨年末、傘下の西武百貨店の仙台出店をとりやめると発表した。「消費に明るい兆しがみられない中、限られた経営資源を有効に使う」と総額400億円を投じる旗艦店の西武池袋本店改装に集中する考えだ。

 改装計画の見直しも目立っている。三越伊勢丹ホールディングス(HD)は09年春に完了予定だった伊勢丹新宿本店の改装を09~10年度に、09年度着手予定だった三越日本橋本店の改装も11年度以降に先送りした。

 小田急百貨店新宿本店は09年秋完成の大規模改装で、7~9階の紳士服売り場などの改装を延期した。投資額は15億円。「効果が見込みにくい。10年度以降、経済情勢をみて着手する」という。

 ≪計画は予定通り≫

 08年12月の全国百貨店売上高は既存店べースで前年同月比9.4%減と過去最低。今年に入っても基調は変わらず、特に主力の衣料品や高額品の販売が落ち込んでいる。一方、百貨店の大規模改装は集客が期待でき、競争相手との差別化のためにも不可欠だ。しかし消費不振の中、100億円以上の大規模改装を行った高島屋新宿店や約45億円を投じた三越日本橋本店の一部改装では狙った効果が出ているとはいいにくい。

 それでも、浜松出店を中止したJFRでさえ、270億円を投じる11年の大丸の梅田店増床や大丸東京店の増床は計画通り行う。梅田地区では、阪急百貨店が12年完成を目指して本店建て替えを進めるほか、11年春には三越伊勢丹HDも出店する。各社が見直しに踏み込めないのは「ここで投資をやめてしまうと数年後に生き残れない」(業界関係者)との危機感があるためだ。各社とも生き残りに向け、事業の選別を相次いでいる。

 JFRは、以前はメーカー品より20%ほど安かった自社企画のプライベートブランド(PB)商品で30~40%まで安くした商品を投入。景気後退で「百貨店業態が存続できるかが問われている」(百貨店幹部)なか、旗艦店の改装中止や投資額の縮小はいつ起こってもおかしくない。