2008年の交通事故死者は、「歩行中」が33.4%を占めて「自動車乗車中」の33.2%を上回り、34年ぶりに最多となったことが29日、警察庁のまとめで分かった。歩行中の死者は65歳以上と15歳以下が多く、同庁は「一層の安全教育をしていきたい」としている。
08年の交通死は前年比589人減の5155人。このうち歩行中は11.4%減の1721人、乗車中は15.1%減の1710人だった。いずれもここ10数年間減少傾向にあったが、シートベルト着用率の向上などで乗車中が大幅に減り、逆転した。歩行中の死者は65歳以上が47.7%、15歳以下が43.3%を占め、全年代の平均33.4%を大きく上回った。
乗車中の死者のうち、ベルト非着用者は18.5%減の816人となり、12.7%減の819人だった着用者を初めて下回った。後部座席の着用が義務化された昨年6月以降、着用率が上昇した影響とみられる。