29年前にフェラーリでF1世界チャンピオンを獲得したジョディ・シェクターは、マックス・モズレーに対して「大きな独裁制」を敷いてF1を「破壊している」と口撃した。
南アフリカ出身のシェクターは、時として率直すぎる意見を、これまでも遠慮なく表明してきた。そして彼は、今年F1界を揺るがしたモズレーのセックス・スキャンダルの後、グランプリ関係者の有力者の中でも真っ先に、モズレーの辞任を公然と要求した。
<関連ニュース:『モズレーにFIA会長辞任を求める声』2008年04月02日付 http://news.as-web.jp/contents/news_page3.php?news_no=14799&cno=1>
その後、何カ月か過ぎたが、彼の意見はほとんど変わっていないようだ。
「私はF1がこんな風になってしまったことが気に入らない」とシェクターは、英インディペンデント紙に対して語った。「今ではまるごと大きな独裁制になっている。それを支持しなければ、外に追い出されてしまう」。
「構造を根本的に見直す必要がある。今、F1内部で起きていることは、よくないと思う。不名誉なことだよ。モズレーが問題だ。人が私生活ですることはその人の勝手だが、彼のような地位を持つ人は話が別だ。あんなふうに暴露されたら、それが正しくても間違っていても、そのままでいられるような企業はどこにもない」
「そこから、F1のシステムがいかに間違っているかがわかる。モズレーが逃げおおせているのは、信じがたいことだ。そんなことがあれば、F1以外だったらどんな職業でも、その人間は辞任しなくてはならないだろう。少なくとも、バーニー・エクレストンは、好きなことをやっているようだが、ビジネスマンであるはずなのだ」
58歳のシェクターが特に批判しているのは、モズレーが引き続き会長職に留まって独裁していることと、スパイ事件によって昨年マクラーレン・メルセデスに課された1億ポンドという空前の罰金のことだ。
シェクターはまた、今季、何度もレーススチュワードによって科されている、論争を呼ぶペナルティ(特にルイス・ハミルトンに対するもの)についても批判している。そして、標準化されたエンジンを2010年からF1に導入するという、FIAの案にも批判的だ。この案は、F1を最も長く強く支持してきているフェラーリさえ、撤退させることになってしまうかもしれない。
「(2007年に)マクラーレンに起きたことは、不名誉なことだった」とシェクターは批判した。「彼らは前代未聞のことをして、1億ポンドの罰金を科された。そして今季、ルイス・ハミルトンに科された罰金とペナルティもおかしなものだ」
「このスポーツは、かつてよりやさしいものになり、技術的にはあまり難しくなくなっている。私にとって、それがエキサイティングな部分だったのだ。ドライバーには、今ではあまり自由がない。ツールは増えたがね。私はレースに出かけて、それを楽しもうとしている。レースを見るが、起きていることは気に入らない。彼らがあんな独裁者たちだからだ。彼らはF1を公正なやり方で運営していない。F1は常に、究極の技術的チャレンジであり、お互いに対する究極のチャレンジだった――しかし彼らはそれを破壊しつつある」