はじめから読む→北海道鉄道の旅その1

はまなすはできれば横になれるはまなすカーペットが良かったのだが取れず、普通の指定席にした。



↑よく倒れるはまなすドリームカー

普通の指定席とはいっても元グリーン車の椅子を使っているとかで、かなり楽な体勢を取ることができる。


はまなすは函館駅で方向を変えるため30分近く停車する。
青函トンネル通過と函館駅はぜひ起きていたいので、車端部にあるミニラウンジでしばらくを過ごした。



↑はまなすミニラウンジ

0時26分、函館駅到着。出発から20時間、ようやく北海道の地に足を踏み入れたのである。
函館駅は7月だというのに肌寒く、北に来た()という実感をさせてくれる。


翌朝、車内放送で目が覚める。「おはようございます、本日は○月○日、○曜日です」という放送(おはよう放送)は何度聞いても聞き飽きない。
終点札幌まで乗っていたいところではあるが、そのあと乗りたい旭川行きの列車は、はまなすの札幌駅到着の数分前に出発してしまう。
だが地図を見るとあることに気付く。路線上は白石駅で合流する千歳線と函館本線だが、千歳線の隣の駅「新札幌」と函館本線の2つ先の駅「厚別」は歩けそうな距離である。
実際、普通に歩いても18分ほどで、この裏技を使えば、はまなすからあの旭川行き普通列車に乗れるのだ。

無事旭川行き普通列車に乗れたので、滝川で乗り換えて富良野を目指す。
滝川から乗った普通列車は、普通釧路行き。日本最長鈍行列車である。
釧路まで行ってみたい気持ちはあったものの富良野線に乗り換えた。


富良野といえばラベンダー。7月下旬はラベンダーのいちばんの見頃で、どこから来たのだろう、外国人もたくさんいた。
中富良野駅で降りて、ファーム富田へ向かった。


↑途中で立ち寄ったスキー場からの眺め


ファーム富田はたぶん富良野で一番の有名な観光スポット。ラベンダーのほかにも1m以上に成長したひまわりなど他の花も美しい。
ラベンダーを目で楽しんだあとは、舌で。


↑ラベンダーソフトクリーム


そんなファーム富田の最寄り駅として、この季節だけ臨時駅「ラベンダー畑駅」が出現する。



↑(臨)ラベンダー畑駅

駅とはいっても、骨組みが丸見えで、ただの台にも見える。

ここから、富良野美瑛ノロッコに乗車。


↑ノロッコ号車内

窓もなく北海道の風が心地よかったのだが、途中からびしょ濡れになってしまい室内へ避難した。
窓がないので雨は容赦なく車内に吹きこんでくる。ノロッコの宿命だろう。


↑美瑛に着いたノロッコ号

美瑛でサイクリングでもしようと思っていたができそうもないので旭川まで行くことにした。

旭川からは、網走へ抜ける普通列車2本のうちの1本、特快きたみ北見行きに乗車。


↑旭川駅で停車中の特快きたみ

特快なのに1両。北海道らしい。

軽快に石北本線を飛ばしていく特快きたみ。
上川からは、明治時代に開墾された険しい山道を進む。旭川で暇つぶし用に買った漫画は読み終わり、変わることのない車窓を見続けていた。
そしてついに北見到着。ここからは通勤路線なのか、さきほどとうってかわって激混み。大都会網走の近さを感じる。


↑北見から網走方面の列車


網走では駅徒歩5分の北海ホテルに宿泊。
北海ホテルは部屋も広く大浴場もあるのにとても安い。筆者はこのときを含めて3回泊まったことがある。

移動することまる2日、やっと横になれた。
おやすみなさい。



翌日の網走観光からは

北海道鉄道の旅その3<恐怖の網走監獄>