今日は久しぶりにオウムガイとアンモナイトについて書きたいと思います。この個体は今から34年ほど前に沖縄で購入した幅径21cmほどの大物です。オウムガイは5億年前のカンブリア紀後期に出現し、オルドビス紀にさまざまな種に派生したと言われています。現世するのはノーチラス属の4種のみだそうです。ちなみに2016年に開催された第17回ワシントン条約締結国会議でオウムガイは商業取引が規制されたため、現在ではこのような殻を入手するのは困難です。

 

こちらはネットショップで購入したオウムガイの化石です。幅径45mmほど。生息年代、発掘地不詳です。外殻の内側にある隔壁の様子がわかります。

 

こちらは同じくネットショップで購入した虹色をしたアンモナイトです。光の当たり具合によって輝きが変わり、とてもきれいです。幅径45mmほど。マダガスカル産です。アンモナイトはオウムガイ類のオルソセラス目派生したバクトリテス目からデボン紀中期に誕生し、白亜紀後期に絶滅したと言われています。このような虹色は殻の炭酸カルシウムがアラレ石になると発現するようです。

 

こちらは北海道三笠市産のアンモナイトです。2つ重なっています。大きいもので幅径60mmほどです。

 

こちらは1987年にNHKが放送していた地球大紀行という番組の展覧会が北海道でも開催され、その時に入手したものです。フランス産で幅径45mmほど。オウムガイとアンモナイトは巻貝のように見えますが、イカやタコなどの頭足類に分類され、殻の内部には両者とも隔壁がありますが、オウムガイでは隔壁が内部に向かって凹んでいるのに対して、アンモナイトでは逆になっています。

 

これは同じく三笠市産のノジュールから掘り出したアンモナイトです。外殻がなくなり、縫合線がきれいに見えています。幅径35mmほど。

 

これは上記のアンモナイトを掘り出した際に見つけた幅径8mmほどの小さなアンモナイトです。

 

こちらはオウムガイに似ていますがアオイガイ属のタコブネです。幅径7cmほど。オウムガイとアンモナイトは外套膜によって外殻が形成されるのに対して、タコブネでは雌だけが第一腕から分泌物を出して外殻が作られます。隔壁はなく、奥で卵を温めるのだそうです。主に日本海、太平洋沿岸の暖海域の表層に生息しているようです。