起きてまだ耳の周辺に水の膜がはっている感じがしていた。
外耳に触れると金属音がする。

毎日、同じ条件で聴力チェックをする事にした。
ドレミの歌(サウンドオブミュージック吹き替え版)、外郎売り(歌舞伎、アナウンサーや俳優のトレーニングに利用される)

音階はかなりひどい。
音痴になり、正確に聞き取れない。


声もコンピューター、cpuみたい。(棒読み)
外郎売りも早口言葉がアウト。
もうカラオケで正確な音程で歌うのは無理かもしれない。
ステレオで音楽を楽しむのも無理かもしれない。
これまでもただ、音楽を両耳から楽しめれば良かった。

過去お金がないとか、
仕事や人間関係で悩んでいるとか、
とるに足りない事のように思えた。

イヤホンをして、表情豊かな音楽に聞き入る。
ついこの間までは、それがあったのだから。

おかゆを食べて、薬を飲んでからMRI検査にでかけた。
本当に幸せな気持ちになるような薬だ。
内心、ステロイドをのむ事が楽しみになるくらいだった。

病院では
検査を受けながらも原因は脳じゃない、
という気がしていた。



上の階のコンビニのイートインで、
針治療が出来る整骨院を探した。
やれることは何でもやって、
それでもし聞こえるようにならなければ受け入れようという気持ちになっていた。

そのまま病院の近くの針灸院で針を打ってもらった。
初めてなので怖かった。
色々なつぼにプスプス打ってゆく。
施術中は木材になった気分だった。
神経症がある頃は避けていたが今はすっかり良くなったので、何ということはなかった。

針の先生は、日曜日も来るようにと言った。
「そうですか、ではお願いします。」